大人世代のライフスタイル提案メディア
地球にも自分に優しい大掃除。重曹や酢を使った「エコ掃除」の秘訣を解説します。
浴室の水垢やキッチンの油飛びなど「住まいの汚れ」は普通に生活していれば必ず発生します。大掃除で苦労しないためにも、普段から汚れを溜め込まないように心がけたいものですね。
普段の掃除でも大掃除でも、重要なのは汚れの正体を見極め、ふさわしい方法で落とすこと。
市販の洗剤を使い分けるのも一案ですが、今年は身近にある安心素材で「エコ掃除」に挑戦しませんか。
住まいの汚れは、ホコリ・油汚れ・水アカの3つに大別されます。シンク周りに張り付いた汚れなどは油+水アカの複合型です。
一方、市販の洗剤には台所用、風呂用などいろいろありますが、いずれも中性・アルカリ性・酸性といった表示がありますね。汚れは中和して落とすのが原則なので、汚れと反対の性質を持つ洗剤を使えばよいのです。
たとえば、油は酸性の汚れなのでアルカリ性の洗剤を、水アカはアルカリ性なので酸性の洗剤を使うわけです。
湯船についた汚れは水アカ(アルカリ性)と皮脂(酸性)が混ざっているため「中性」の洗剤を使います。
合成洗剤を使わない「エコ掃除」では、主に石けん・重曹(=ベーキングソーダ)・酢(またはクエン酸)が活躍します。
多種の洗剤を買わずとも家庭にあるものでできる上、万が一ペットや子どもが口にしても安心、手肌も荒れにくいなどのメリットがあります。
エコ掃除の場合も「中和」の原則に従うのが基本です。
ホコリは単独なら掃除機で吸い取るか、から拭きor水拭きでOKですが、べたつく場合は水アカや油汚れと合体している証拠。重曹や酢の出番です!
重曹は自然界に存在する人体に無害なもので、中和・研磨・消臭などの作用があります。製菓売り場にあるベーキングソーダも成分は同じです。
油・焦げ・茶渋などに効果的で、たとえばギトギトの換気扇やコンロ周りに振りかけ、数分置いて拭き取るとピカピカに。
鍋や五徳の焦げ付きは、重曹を溶かした熱湯でグツグツ煮るとよいでしょう。
鉄やホーローにも使えますが、アルミは変色するので使わない方が無難。
そのほか、靴箱・冷蔵庫の消臭剤としても有効です。
重曹水(水200ccに重曹大さじ1~2程度)を作ってスプレー容器に常備しておけば、気がついたときにシュッと使えて便利です。
酢といってもいろいろありますが、掃除には醸造酢かホワイトビネガーが適しています。
酢特有の匂いが気になる人は、薬局などで売っているクエン酸を水に溶いて使うとよいでしょう。
濃度は2%(水200ccにクエン酸小さじ1程度)を目安に、薄めに作ります。
酢やクエン酸がとくに活躍するのは水周り。浴室マットのヌルヌルや、カラン・蛇口に付いた白いシミなどにスプレーして数分置き、古歯ブラシや布でこするとキレイに落ちます。カビ取り・カビ予防の効果も。
金属に酸が残ると錆びる原因になるので、汚れを落とした後は十分にすすぐか水拭きをして、酢の成分をしっかり流しましょう。