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旬の野菜をおいしく味わうには新鮮なまま早めにいただくのが一番ですが、食べきれないときはなるべく鮮度を落とさずに保存したいもの。
とくに季節野菜は保存にも工夫が必要です。それぞれの種類に適した保存法をマスターして旬の野菜を楽しみましょう。
野菜は収穫された後も呼吸をし、生き続けています。生育時の状態や産地の環境が異なるように、保存方法も種類によってさまざま。それぞれの特徴を知って適した環境に置いておけば、より長持ちさせることができます。
芋類のように低温保存に向かないものもありますが、ほとんどは温度を低く保って呼吸作用を抑えることが大切。
基本は、保存袋やポリ袋に入れたりラップに包んだりして水分蒸発を防ぎながら、冷蔵庫に入れることです。
中でも、野菜室は5度程度に保たれているのでベストな環境といえます。
野菜を冷蔵庫に入れる際も、ただ詰め込むのではなく一工夫を。理想的なのは野菜の生育時と同じ状態を作る、つまり「立てて保存する」ことです。
植物は重力に対して垂直に伸びていく性質があり、横に寝かせた状況下では、それに逆らおうとしてエネルギーを使ってしまうのです。
とはいえ「満員」の冷蔵庫ではなかなか理想の状態を作るのも難しいでしょうから「なるべく早く食べる」「食べられるだけ買う」ということも大切ですね。
野菜や果物が呼吸する際に発生するエチレンガスには、植物を成熟させる作用があります。このガスを大量に出すとして有名なのがりんご。
たとえばまだ固いキウイをりんごと同じ袋に入れておくとキウイは追熟し、やわらかく甘くなります。
逆に、野菜をりんごの近くに置くと成熟(老化)が早まり傷みやすくなるので要注意。
ただし、エチレンガスはじゃがいもの芽の生育を抑える働きもあるので、じゃがいもとりんごは好相性といえます。
では、主な野菜の保存法をそれぞれ見てみましょう。少しでもおいしく長持ちさせるために、参考にしてみてくださいね。
キャベツ 芯から腐り始めるので芯をくりぬいて冷蔵庫へ。くりぬいた部分には濡らしたキッチンペーパーを詰めてからポリ袋に入れておくとよい。ペーパーを定期的に取り替えるとさらに長持ち。カットしたものはラップに包んで早めに使い切って。 |
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小松菜・ほうれん草など 乾燥にも過度な水分にも弱いデリケートな葉物の野菜。傷んだ葉を取り除いてから、軽く湿らせた新聞紙に包んでポリ袋に入れ、立てて冷蔵庫へ。アスパラガスも牛乳の空きパックなどを利用し、なるべく立てた状態で保存。 |
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なす 低温障害を起こしやすいので冷やしすぎに注意。乾燥にも弱いので、ポリ袋で密封、もしくは1個ずつラップで包んで冷蔵庫に入れ、なるべく早めに消費して。 |
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きゅうり 水気に弱いので、水分をしっかり拭き取ってからラップして冷蔵庫へ。低温障害を起こしやすいため冷やしすぎに注意し、早めに食べきって。食べきれないときは浅漬けなどにしても。 |
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トマト 実がまだ青い場合は常温で熟れさせる。完熟トマトはポリ袋で密閉、もしくは1個ずつラップで包んで冷蔵庫へ。重ねるとそこから傷むので、くっつかないように並べる。完熟トマトを大量に入手したときは、洗ってヘタを取ってから冷凍しておいてもよい。 |
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パセリ すぐに使い切るならポリ袋に入れて冷蔵庫へ。軸が浸かるくらいの水を入れた容器に入れて冷蔵庫に保存すれば、さらに長持ち。冷凍してもよい。 |
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玉ねぎ 基本的には冷暗所で保存できるが、夏場は冷蔵庫に入れたほうがいい場合も。新玉ねぎは傷みやすいのでポリ袋に入れて冷蔵庫へ。 |
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かぼちゃ 丸ごとなら冷暗所で保存が可能。カットしたものは種やワタをスプーンで取り除いてからラップかポリ袋に包んで冷蔵庫へ。 |
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だいこん 泥付きなら新聞紙に包んで冷暗所に。洗ったものはポリ袋や新聞紙に包んで冷蔵庫へ。葉付きのままだと葉から水分が蒸発してしまうので、付け根ギリギリで切り落とし、葉もポリ袋に入れて冷蔵庫へ。食べきれないときは大根おろしにして水気を切り、冷凍しても。 |
野菜が気持ちよく眠れる環境作り、お宅でもぜひ実践して野菜をおいしく味わってください。
2019.10.12 19:28 | |
2019.10.12 19:29 | |
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