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馬の皮下脂肪を原料とする天然油「馬油」は、今から約30年前に日本でブームとなり、やけどや切り傷、育毛などに効くと言われ、一家にひとつの常備アイテムでした。
現在は、美と健康を保つアイテム、スキンケアアイテムとして注目を集めています。芸能人やモデルの愛用者も多く、さまざまな使い方が紹介されているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、美肌、育毛、皮膚トラブルや身体の不調などに効果があるという、驚くべき馬油パワーの秘密と使い方をご紹介します。
馬油パワーの秘密、それは「強力な浸透力」にあります。
馬油は動物性油と植物性油の中間の性質を持っており、人の皮脂に近いという特徴があります。肌につけると体温で溶けて、短時間で皮膚の奥深くまで浸透していくので、塗ってすぐはベトっとしていても、すぐにサラッとした感じになります。
そして、馬油に含まれる成分「α-リノレン酸」などの働きによって、皮膚に入り込んだ細菌の繁殖を防ぎ炎症を沈めることや、血液循環がよくなるといった効果を発揮します。
また、皮膚の表面に油膜をつくって、保湿・保温力も高まります。こうした働きによって、肌をトラブルから守り、美しく保つことができるのです。
馬油の商品はさまざまなものがありますが、純度が高いものを使うとより効果を実感できます。
「ソンバーユ」は使っている人も多く、馬油100%でおすすめです。
馬油を塗るタイミングは、入浴後、洗顔後がよく浸透します。洗顔後の清潔な肌に馬油を薄くのばし、目頭から目尻へ、おでこの下から上へ、あごから耳にかけてリフトアップなど、やさしくマッサージ。拭き取らずにそのまま寝ると、夜の間に馬油の成分が行き渡ります。
馬油+マッサージで血行がよくなり、目の下のクマや肌のくすみが取れてくることや、肌のターンオーバー周期が正常になってシミやシワも徐々に薄くなってくるなどの効果が期待できます。気になるところには少し多めに馬油を塗りましょう。
朝のフェイスケアとして、馬油を顔に薄くのばし、軽くマッサージして数分置き、コットンで軽く拭き取ってから洗顔するという「馬油洗顔」もおすすめ。毛穴に溜まった汚れを浮かせて落とし、保湿されてしっとり潤います。
頭皮(育毛)のケアの場合は、入浴前、ブラッシングをしてから馬油を指先にのばして頭皮にもみ込み、頭全体をマッサージします。静電気の起きないヘアブラシやマッサージブラシを使っても効果的です。
マッサージを数分行ったら、ヘアキャップやタオルで蒸らしながら湯舟に浸かり、その後普通に髪を洗います。
髪の毛のダメージが気になる人は、髪を洗ってタオルドライした後、洗い流さないトリートメントと同じように毛先に馬油をもみ込むと、指通りがよくなります。
爪のケアにも馬油を取り入れてみましょう。指先に馬油を塗ってからマッサージすることで血行促進・保湿効果が高まります。爪の根元は押すように、側面の生え際は挟むようによくマッサージすると、ささくれができにくくなり、爪も割れにくくなります。
馬油が持つ血行促進の作用は、痛みの緩和にも役立ちます。お風呂上りの身体が温まった状態で、痛みの気になるところに馬油を薄くのばし、よくすり込むというのが基本的な使い方です。肩こりや冷え性などの場合、それぞれのツボに馬油を塗ってからツボ押しを行うのも有効です。
入浴+馬油+マッサージによって身体がぽかぽか温まってくるので、寒い時期は特におすすめです。
馬油はもともと食用油なので、基本的に口のなかに入っても問題ないことから、赤ちゃんのスキンケアや授乳中の乳頭ケアに使われることもあります。近年では、花粉症対策に馬油を使う人が増えているのをご存じでしょうか。
馬油を使った花粉症対策の方法は、鼻うがいなどで鼻のなかを洗浄し、綿棒や脱脂綿に馬油を含ませて鼻のなかに塗ります。そうすることで、鼻の粘膜を馬油が保護して花粉が接触するのを防ぐとともに、保湿されて炎症が起こりにくくなるのです。この方法は、花粉症以外の鼻水、鼻づまりにもいいそうです。
馬油は全身に使える万能薬ともいわれており、今回ご紹介した以外にもいろいろな使い方があります。
『馬油の力』という本に効果・効能・使い方がくわしく紹介されているので、参考にしてみてください。
乾燥する時期の保湿アイテムや花粉症予防アイテムとして、また、肌や髪を健康に保つアイテムとして、馬油を取り入れてみてはいかがでしょうか。
2019.12.26 19:11 | |
2021.08.01 20:13 | |
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