腸内環境を整える乳酸菌や酵母菌、酪酸菌など豊富に含み免疫力を高める「ぬか漬け」

腸内環境を整える乳酸菌や酵母菌、酪酸菌など豊富に含み免疫力を高める「ぬか漬け」

風邪やインフルエンザ、そして新型コロナウイルスへの感染予防が大切になってくるこの季節。免疫力を高める食べ物とし注目されているのが、乳酸菌や酵母菌、酪酸菌など腸内環境を整える菌を豊富に含む「ぬか漬け」です。

市販のぬか床を購入すれば手軽にぬか漬けを始められますが、米ぬかから手間暇かけて本格的にぬか床を育てることで、ぬか漬けの楽しみが広がります。

今回は、オーガニックの「ミルキークイーン米ぬか床」にこだわった無添加漬物専門店「菜香や(なかや)」の遠藤記生社長に、おいしいぬか漬けをつくるコツや楽しみ方について、お聞きしてきました。

おいしいぬか漬けをつくるコツや楽しみ方

おいしいぬか漬けづくりには、米ぬか選びが重要です。一般に流通している米ぬかは「米の品種」「栽培方法」「精米時期」などがわからないものが多く、米の特徴がわからないのが一般的だそう。お米にこだわるのと同様にこれらにこだわることで、おいしいぬか床・ぬか漬けができるといいます。

「当店では、コシヒカリの突然変異として誕生したミルキークイーン米の米ぬかを使っています。オーガニック(無農薬)でお米を栽培する農場からわけていただいた米ぬかは安心してぬか漬けと一緒に食べられ、玄米の90%以上の栄養価が含まれています。また、精米したばかりの生米ぬかを使うことで、日にちが経ったときの嫌な匂いがせず、ぬか床で発酵した乳酸菌の芳醇な香りを楽しむことができます」

生米ぬか、天然塩(自然塩)、昆布、唐辛子と水を混ぜてイチからぬか床をつくる場合、おいしく漬かるまでに乳酸菌を育てる「捨て漬け」の作業を2~3週間行わなければなりません。手間暇がかかりますが、だんだんおいしいぬか床になってくると愛情も湧いてきます。

ぬか床の日々のお手入れといえば「かき混ぜる」こと。かき混ぜて新鮮な空気を取り入れることで、乳酸菌などの菌が正常に働きます。通常は週に1~2回、気温が高い時期は毎日かき混ぜます。冷蔵庫で保管すれば、かき混ぜる頻度が少なくても良好な状態を保てます。

「1~2週間お手入れができないときは、表面に大さじ1杯の塩をふり、混ぜずにラップをかけて空気を遮断し、冷蔵庫で保管します。2週間以上お手入れができないときは、フリーザーバッグに小分けして、冷凍庫で保存します。いずれも再度ぬか漬けをはじめるときは、2~3日間毎日よくかき混ぜてください」

ぬか漬けをつくり続けていると、取り出すときにぬかが付着するため、だんだんぬか床の量が減ってきます。そんなときには「足しぬか」をしましょう。

「足しぬかをする際には、米ぬか100gに対して7~10%の塩、200gに対して大さじ1杯の塩をよく混ぜてからぬか床に入れます。そのまま入れると塩分が薄くなり、雑菌の繁殖や乳酸菌の過剰発酵につながります。菜香やの『調合足しぬか』は塩・昆布・唐辛子が調合されているので、そのまま使えて便利です」

ぬか床をきちんとお手入れしているのに、おいしくできないこともあります。「ぬか床・ぬか漬けがしょっぱい!」という原因はこんなところにあるといいます。

「漬ける野菜にはひとつまみの塩をよく揉み込んで30分以上置きますが、ひとつまみとは『親指・人差し指・中指でつまめるくらいの量』のこと。漬ける際、ぬか床にも塩をひとつまみ入れますが、多すぎると塩辛くなります。また、長期間ぬか床に入れた野菜もだんだん塩辛くなります。塩辛いぬか漬けは、流水でよく揉んで薄く刻むと塩分が緩和されます。ほか、調味料として細かく刻んでチャーハンや炒め物に入れると、旨みが増します。塩辛いぬか床は、水分の多い大根やキャベツなどを漬けるか、足しぬかをして適正塩分に戻しましょう」

一方「ぬか漬けが酸っぱくて食べづらい......」という場合の原因は、ぬか床の塩分不足や、かき混ぜが足りないことにあるといいます。ぬか漬けをつくり続けると野菜から出る水分がぬか床に移行して塩分が薄くなり、乳酸菌が過剰発酵して酸っぱくなります。また、かき混ぜが足りない場合も、乳酸菌が過剰発酵して酸っぱいぬか床になってしまいます。

「酸っぱいぬか漬けになってしまう場合は、毎日1~2回、ぬか床の上下を入れ替えるように底からしっかりとかき混ぜる作業を1週間程度行ってください。このとき、ぬかを少しつまんで塩分も確認します。塩気が感じられるくらいが適正塩分。野菜を漬けるときはひとつまみの塩をぬか床に入れて、塩分を補給してあげることが大切です」

さてここからは、遠藤さんおすすめのぬか漬けをご紹介します。ひとつは今の時期おいしい「かぶのぬか漬け」です。

かぶのぬか漬け

「かぶの旬は3~5月と10~11月です。春物は柔らかく、秋物は甘みが強くておいしさもアップするので、ぜひこの時期に試してみてください」

ちょっと変わったところでは「茹でたまごのぬか漬け」がおすすめだそうです。

「4~5日漬けると黄身までぬかの味が浸透して、マヨネーズに近い味になります。おつまみにもお弁当にもぴったりです」

ぬか漬けづくり まとめ

ぬか漬けづくりが楽しくなってくると、ついたくさん漬けすぎてぬか床に入れっぱなしになることもありますが、うまく楽しむ方法があるそうです。

「野菜を漬けた後は、ぬか床に入れっぱなしのほうが、保存がききます。古漬けとして楽しむこともできます。前に漬けた野菜が残っていて、新しい野菜を入れても大丈夫。混ぜるときにぬか床に入っている野菜を取り出し、全体的に混ざったら野菜をもとに戻してあげてください。菜香やのぬか床は甘みがあっておいしいので、軽くぬかを拭う程度で食べると風味が感じられ、おいしく食べられます。ただし、摂取しすぎると塩分のとりすぎになるのでご注意ください」

この冬は、"マイぬか床" でおいしいぬか漬けづくりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

2020.10.22 16:45
美容・健康食物・飲物

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