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ミニトマト(Cherry tomato)
世界中に8,000種以上もの品種があるとされるトマト。日本では120種を超える品種が登録されているが、大きさの違いは品種によるものではなく、一般に200g以上の果重があるものは大玉トマト、20~30g程度のものをミニトマト(プチトマト)、その中間をミディトマトなどと呼ぶ。
栄養価が高く、調理のバリエーションも広いトマト。スープやソースなど料理の材料としてはもちろんのこと、生のままサラダで食べてもいいので、手軽でおいしい野菜の代表格として愛されています。今回は、小ぶりなミニトマト(プチトマト)に注目してみましょう。
ミニトマトは、果実が2~3cmほどの小さなトマトの総称です。皮はややかためで甘味が強く、家庭菜園でも育てやすいという特徴があります。はじめのうちは機内食用に改良されたものだったといいますが、昭和50年代後半ぐらいから一般にも広く出回るようになりました。付け合わせやお弁当のお供としてさっと添えるだけでも鮮やかな彩りを添えてくれるので「目にもおいしい食材」といえます。
トマトは世界的に人気のある野菜ですが、ヨーロッパでは加熱して食べるのが一般的なのに対し、日本では生で食べる人が多いよう。とくにミニトマトの場合は手軽にそのまま生食する人が多いため、より甘さの強いものが求められるようになりました。一般的なトマトの糖度は3~5度程度ですが、最近は8度以上あるトマトもいろいろ出回り、「フルーツトマト」などの愛称で知られています。「糖度」と聞いてもいまひとつピンとこないかもしれませんが、たとえば一般的ないちごは8~9度、みかんは10度、桃は12~15度ぐらいが目安なので、まさにフルーツに匹敵する甘さのトマトといえます。中には12度、13度という高糖度を誇るミニトマトもあり、人気が高まっています。
糖度の高いトマトを栽培するには、トマトにとって「適度に厳しい環境」をつくってやる必要があります。肥料はもちろん水もできるだけ控えることで、トマトは小粒に、糖度を増しながら育つのです。水も肥料もたっぷり与えて安易に収穫数を増やすわけにはいかないので、糖度の高いフルーツトマトは比較的値段も高めですが、甘さや旨味、風味のよさは折り紙付き。とはいえ、味の決め手は糖度だけではなく酸味とのバランスなども重要なので、好きな種類を探し出すのも楽しそうです。
ミニトマトは品種による厳密な規定はありません。糖度に限っていえば、品種と栽培法がほぼ半分ずつ影響するといわれています。たとえば、フルーツトマトの元祖といわれる徳谷トマト。これは高知市一宮の徳谷と呼ばれる地区の塩分(ミネラル)を含む土壌で、あえて成長を遅くさせ実が小ぶりになるように栽培して糖度を高めたトマトのことです。徳地トマトの場合は特定の品種ではなく、地域と栽培法からその名が知られるようになったのです。
甘いトマトの品種としては、「サンゴールド」「千果」「オレンジパルチェ」「シュガーオレンジ」「フルーティ美味」「ピッコラルージュ」「アイコ」などいろいろあります。ちなみに、「甘いトマト」として有名になった「アメーラ」は品種名ではなく登録商標。お店で売られるときは品種名や愛称、ブランド名などが混ざっていることも多く、選ぶ際にも悩ましいところですが、糖度だけでなく酸味とのバランスによって味の感じ方も違うので、いろいろ試してみるのもよいでしょう。
また、色は赤だけでなくオレンジやイエローのミニトマトも見かけます。オレンジやイエローは酸味が比較的少なめなものが多いので、甘味をより強く感じるかも。さほど大きな違いがあるわけではありませんが、たとえばトマト臭さが苦手なお子さんには黄色やオレンジを、酸味やコクを楽しみたいなら赤いミニトマトを、など使いわけてもいいかもしれません。
小さくて食べやすい。甘くておいしい。カラフルな色合いで食卓を鮮やかに演出してくれる。しかも、栄養価が高い‥と、いいこと尽くめのかわいいミニトマト、毎日いろいろ楽しみましょう!
そのままでも気軽においしく味わえるミニトマト。サラダやメイン料理の付け合わせにちょっと添えるだけでももちろんOKですが、煮込み料理やソース、グリルなどに使うとトマトならではの旨味と上品な酸味を加えてくれる優秀な「調味料」にもなります。
フライパンにオリーブオイルとスライスしたニンニクを入れて香りを出し、半分にカットしたミニトマトを加えて中火で炒めて塩こしょうで味付けするだけでもとてもおいしい一品に!仕上げにはちみつをほんの少し加えて甘味を加えたり、バジルと合わせたりしても。ブルスケッタをミニトマトでつくるのもおすすめです。
2019.07.10 21:50 | |
2019.07.26 15:41 | |
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