終活アプリの活用術&デジタル遺品の整理術

終活アプリの活用術&デジタル遺品の整理術

終活とは、人生の終わりのための活動のこと。自分にもしものことがあったときに家族が困らないよう、自分の情報、遺品や財産、医療・介護、葬儀やお墓などの希望をまとめ、準備し、整理整頓しておくことです。

終活は高齢になってからというイメージがありますが、近年は若いうちから始める方も増えています。

最近は、自然災害や新型コロナウイルスの感染拡大で「もし自分が突然いなくなったら......」と考える方も増えていると思いますし、ステイホームが続いて断捨離をした方、身のまわりを整理整頓した方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、思い立ったとき気軽に終活を始められるアプリのご紹介と、近年トラブルも増えているというデジタル遺品の整理について、ご紹介します。

エンディングノートをスマホアプリで残す

家族や大切な人に向けて、必要な情報や自分の想いを具体的に書くためにあるのがエンディングノートです。

市販のエンディングノートには、財産や相続、葬儀など必要な項目が網羅されているものや、自分史年表が書けるもの、生活の備忘録として活用できるものなど、さまざまなタイプがあります。

手書きでノートに書くのもいいですが、スマホのアプリを使うと思い立ったとき手軽にエンディングノートが作成でき、自由に更新・編集ができ、画像や音声なども残せるのがメリットです。

エンディングノート「100年ノート」(iPhone・Android対応)

「100年ノート」(iPhone・Android対応)は、アクティブシニア向け生活総合情報誌『はいから』(220万部発行)編集部が提供しており、記録しておきたい項目がわかりやすく、操作も簡単。人気のエンディングノートアプリです。

預金、財産、病院、介護、葬儀、保険、遺言、ペット、交友関係など残しておきたい項目が網羅されており、簡単に入力できます。これらの情報は、あらかじめ開示権限を3人まで設定でき、本人が亡くなった場合、身分証明書などを提示すると情報開示されます。

遺言書のような法的な効力はありませんが、自分に万が一のことがあった場合に、指名した方に必要な情報を伝えることができる点がメリット。アプリの利用は無料で、とても便利です。もしものとき、記録している情報を開示したいときだけに手数料30,000円(税別)がかかる仕組みです。

自分やペットの写真、通帳の写真を撮って情報を登録することや、病院、薬、介護が必要になったときの希望、保険などの詳細を音声で録音して残すことができるのも、アプリならではのメリット。セキュリティ面では、アプリを利用する際、4桁のパスコードや生体認証を設定できるようになっています。

ほかにも、エンディングノートアプリ「エターナルメッセージ」(iPhone・Android対応)、大切な人に遺書としてメッセージを残せる「Will-遺書-」(iPhone対応)、自分史を作成できる「Chroniclize自分史年表: 人生の節目を記録する。」(iPhone・Android対応)など、さまざまなタイプの無料ダウンロードアプリがあります。

エンディングノートを作成したい、遺言を残したい、自分史をつくって人生を振り返りたい、などと思ったときアプリは手軽なので、試しにやってみることができます。

しかしアプリは、提供会社の都合により突然サービスの利用が終了する場合や、遺言書のような法的効力がないこと、利用制限や一部が有料などのサービスもあります。思いついたときにアプリに入力し、アプリ以外でも同じ内容を書き留めておくことをおすすめします。

終活には、自分の人生を記録することや、自分が亡くなったときに伝えたいことをまとめるとともに、身のまわりの整理があります。

デジタル遺品の整理整頓

整理整頓しておかなければならないもののひとつが「デジタル遺品」です。スマホやパソコンのデータ、利用していたオンラインサービス、登録情報など多くのデジタル遺品を残された家族が整理するのは非常に大変で、放っておくとトラブルや損失を招くこともあります。

そこでやっておくべきことは、加入サービス、ID、パスワードなどの書き出しです。ネット金融やネットショッピング、クレジットカードなどお金に関するものはもちろん、SNSやホームページ、ブログなども、そのままにしておくと情報が流出して悪用される可能性があります。

おもなデジタル遺産 記載する情報
パソコン パスワード
インターネット プロバイダやメールアドレス
スマートフォン、携帯電話 契約会社、契約内容、パスワード
ネット金融(銀行・FX・証券など) サービス名、ID・パスワード、引き落とし情報など
クレジットカード情報
ネットショッピング、ネットオークション
有料のウェブサービス
有料のアプリ
キャッシュレスアプリ(スマホ決済)
ホームページ、ブログ
SNS サービス名、ID・パスワードなど
その他解約が必要なサービス
その他削除してほしいサービス
削除してほしいデータ ファイル名、フォルダ名、保存場所など

加入サービス、ID、パスワードはノートで一覧にメモしておく

シンプルな方法としておすすめなのは、ノートで一覧にメモしておくことです。パスワード管理ソフト・アプリなどデジタルで管理するのも便利ですが、データが流出するリスクがあることや、サービスが終了してしまう可能性があります

ノートにまとめる場合も盗難や紛失のリスクがありますが、ネット経由で個人情報が漏れる心配はありません

利用しているサービスのサイト名・会社名、ID・ユーザー名、パスワードなどを書き込みますが、IDとパスワードを別のノートに書いて別の場所に保管することや、パスワードの情報を一部伏せてヒントを記入するなど、工夫することで安全性が高まります。

手書きは大変だという方には、パスワードは紙で管理し、それ以外はデータで管理するのもおすすめです。

また、パソコンやスマホに残っているメールや写真などさまざまなデータについては、日ごろから不要なものをこまめに削除し、見られたくないデータはロックをかけるなどアクセスできないようにしておくことが大切です。

渡すべき情報と見られたくない情報を仕分けし、渡すべき情報をノートにまとめ、保管場所をエンディングノートに記しておきましょう。

遺族がデジタル遺品を取り扱う場合は、後からのトラブルを防ぐためにも、相続人全員の同意をとっておくことが大切。不安な場合は、専門業者・専門家に相談するといいでしょう。

終活は、自分の希望を伝え、残された家族が困らないように準備する意味合いが強いですが、身のまわりのものを整理し、人生を振り返ることでこれからやるべきことが見えてくることや、不安が解消されることにつながります。年齢は関係なく、思い立ったときに終活を始めてみましょう。

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