専門店の料理人に教わるレシピ~居酒屋料理

日本には数多くの居酒屋があります。その起源は江戸時代にまでさかのぼり、酒屋がその場で酒を飲ませるようになったことが始まりという説があります。では、「居酒屋料理」の定義とは何なのでしょうか。

今回レシピを教えてくれた、東京・田町にある和食居酒屋「駒八」の総料理長、伊藤欣造さんは「シンプルだけど心が温まり、会話を誘うような料理が、居酒屋料理なのではないでしょうか」と話します。ひょっとすると家庭料理と居酒屋料理は、似た性質をもったものなのかもしれません。

  1. とんぺい焼き
  2. 牡蠣グラタン
  3. サニーレタス駒八風
  4. 牛スジ煮込み
  5. カボチャのアーモンド揚げ
  6. つみれ鍋

とんぺい焼き

安く、早く、シンプルに、おいしく! これぞ居酒屋メニューの真骨頂!? 定番食材で簡単につくれるのに、家庭のおかずとしてはこれまであまり馴染みのなかった、とんぺい焼き。そのレシピをご紹介します。シャキシャキのキャベツがたくさん食べられるのもうれしいですね。

材料(2人分)
豚バラ肉…100g
塩…適量
コショー…適量
たまご…2個
バター…10g
キャベツ(千切り)…適量
中濃ソース…適量
ケチャップ…適量
マヨネーズ…適量
青のり…適量
作り方
①塩、コショーをした豚肉を炒めておく。
②フライパンをよく熱した後弱火にし、溶いたたまごを流して丸く広げる。
③表面がまだ半生の段階で①の豚肉をのせ、鍋肌からバターを入れて全体にまわし、裏返す。
④軽く火を入れたらまな板の上にとり、8~9等分にカットする。
⑤丸皿にキャベツをたっぷりと盛り、その上に④を盛りつける。
⑥中濃ソース、ケチャップ、マヨネーズを格子状にかけ、お好みで青のりをトッピングする。

半熟たまごに豚肉をたっぷりとまんべんなくのせて、ボリューム感を出す。たっぷりの千切りキャベツの上に、カットした④を盛りつけていく。

牡蠣グラタン

冬の料理を代表するあったかメニューのひとつ、グラタン。今回は居酒屋料理らしく、シンプルかつ豪快に、カキだけを使用したちょっと大人のぜいたくレシピをご紹介します。ホウレンソウやタマネギ、カキ以外の魚介類などを加えみるのもおすすめです。

材料(2人分)
ホワイトソース
  小麦粉…大さじ4
  バター…大さじ4
  牛乳…2カップ
  塩…少々
カキ…6粒(お好みで)
ブラックペッパー…適量
小麦粉…適量
ピザ用チーズ…適量
パセリ…適量
作り方
①鍋にバターと小麦粉を入れてから弱火にかけ、木べらで粉っぽさがなくなるまでよく混ぜる。
②火から下して冷ましてから、温めた牛乳を数回に分けていれ、ダマが残らないように泡立て器を使ってよく混ぜる。
③牛乳をすべて入れたらもう一度火にかけて煮立たせ、塩、コショーを加えれば、ホワイトソースのできあがり。
④殻を外したカキにブラックペッパーをふり、小麦粉をまぶしてから、170℃に熱した油でカリっとなるまで揚げる。
⑤耐熱皿に④のカキを入れ、③のホワイトソースを注ぎ、チーズをのせる。
⑥オーブンで表面がきつね色になる位まで焼き、パセリをふりかけて完成。

カキの殻を器につかう場合には、オーブンレンジはご使用になれません。トースターや魚焼きグリル(両面焼きタイプのもの)を使って表面に焼き色をつけましょう。オーブンレンジをご利用の際には、必ず耐熱皿をお使いください。

最後のオーブンは色づけ程度なので、カキにはここでしっかりと火を通す。最後に表面に熱を加えることのできるバーナーなどがあれば、器はカキの殻を使ってもよい。「居酒屋料理」らしさが引き立つ。

サニーレタス駒八風

具材をサニーレタスで巻いていただく、駒八オリジナル・サラダ。こちらにご紹介している野菜に限らず、いろんな材料を加えてアレンジしてみてください。具材は冷凍保存することもできるので、一度に多めにつくっておくと便利です。

材料(2人分)
ショウガ(ミジン切り)…1/3片
ニンニク(ミジン切り)…1/2片
豚ひき肉…300g
A.竹の子(さいの目切り)…1/4本
  しいたけ(さいの目切り)…2個
  にんじん(さいの目切り)…1/3本
  長ネギ(小口切り) …1本
  もやし…1/4パック
  醤油…大さじ2
B.みりん…大さじ1
  酒…大さじ2
  みそ…大さじ1
  顆粒だし…小さじ1
  砂糖…少々
小麦粉…適量
ゴマ油…小さじ1
七味…少々
サニーレタス…適量
作り方
①鍋に油をひき、ショウガとニンニクをキツネ色になるまで炒める。
②豚ひき肉を加え、肉がパラパラになるまで炒めたら、Aの野菜を加えてよく炒める。
③Bの調味料を加えて味を調え、野菜に火が通ったら小麦粉を少しずつ加えて、粉が残らないように5分くらい練る。
④全体がまとまってきたら火を止めてゴマ油と七味を入れて軽く混ぜ合わせる。
⑤サニーレタスと具を器に入れて盛りつける。

豚ひき肉はパラパラの状態になるまでしっかりと炒める。小麦粉を加えるのは、サニーレタスに具材を巻きやすくするため。全体的に少しまとまってきたなと感じればOK。

牛スジ煮込み

居酒屋定番の牛スジ煮込み。黒っぽい濃口だしのタイプを思い浮かべがちですが、こちらのレシピは薄口のだしに豆腐とゆずコショーが入るのが特徴です。うま味がぎゅっと凝縮されており、スープまでおいしくお召し上がりいただけます。

材料(2人分)
牛スジ…200g
酒(水と酒が6:4の割合)…800cc
ニンニク(スライス)…1/2片
醤油…小さじ1
塩…小さじ1/2
みりん…2~3滴
顆粒だし…小さじ1
A.顆粒だし…小さじ4
  塩…小さじ1
  酒…大さじ1
  薄口醤油…小さじ1
木綿豆腐…1/2丁
長ネギ(粗ミジン)…1/2本
ゆずコショー…適量
ブラックペッパー…適量
万能ネギ…適量
作り方
①牛スジを下ゆでし、ゆで上がったら水にさらしてひと口大にカットする。
②鍋に湯(900cc)を沸かして酒とニンニクを加え、①を4~5時間(圧力鍋なら1時間)程度煮て、好みのやわらさになるまで煮込む。途中水分が蒸発してきたら、水かお湯を継ぎ足す。
③醤油、塩、みりん、顆粒だしを入れ、牛スジに下味をつける。
④別の鍋にお湯(400cc)を沸かし、Aを加えてだし汁をつくり、木綿豆腐、③の牛スジと牛スジの煮汁、長ネギ、ゆずコショー、ブラックペッパーを入れて火にかける。
⑤煮立ったら器に盛り、万能ネギをたっぷりかけて完成。

かたまりになっている牛スジをひと口大にカットする。ここではまだ中は赤くて大丈夫。牛スジにはすでに熱が入っているので、ここではお豆腐に熱が入るくらいまで温めればOK。

カボチャのアーモンド揚げ

女性から人気を集めているカボチャのアーモンド揚げ。サックリ、ほっくりと揚がったカボチャは絶品です。お子さまのおやつにもピッタリのメニューになりそう。同じレシピでサツマイモを使ってもおいしくできます。

材料(2人分)
カボチャ…1/6個
小麦粉…適量
スライスアーモンド…100g
塩…適量
作り方
①カボチャのへたを取って半分にカットし、中の種をスプーンで取り除く。
②カボチャを7~8mmの厚さに切って、ところどころ皮をむく。
③小麦粉を付けたカボチャに、さらに小麦粉と少なめの水で強い粘りのあるつなぎをつくって薄く付け、まわりにスライスアーモンドを付けていく。
④170℃に熱した油で3分程度揚げる。串がすっと入ればOK。
⑤甘みを出すため、やや強めに塩をふってお皿に盛る。

カボチャの皮は厚いので、ところどころむいて食感を楽しめるようにする。アーモンドは、割れない程度に軽く押すようにして付ける。

つみれ鍋

寒い季節に恋しくなる料理と言えば、何といってもお鍋です。新鮮な魚でつみれをつくれば、魚のだしがスープに溶け込んで、心も体もぽかぽか。脂がのったサンマやイワシを使って、ぜひお手製つみれに挑戦してみてください。

材料(2人分)
つみれ
  サンマ…1尾(イワシの場合は2尾)
  長ネギ(ミジン切り)…1/3本
  みそ…10g
  ショウガ…10g
  大葉…5枚
  小麦粉…5g
A.顆粒だし…小さじ4
  塩…小さじ1
  酒…大さじ1
  薄口醤油…小さじ1
木綿豆腐…1/2丁
長ネギ(斜め切り)…1/2本
白菜(ひと口サイズ)…2枚
しいたけ(厚めのスライス)…2個
ショウガ汁…適量
醤油…2~3滴
みつ葉…適量
ゆず(刻み)…お好みで大さじ1
作り方
①魚は3枚におろして皮を取り除き、骨も一緒に小さくカットする。
②①を長ネギ、みそ、ショウガ、大葉とともに包丁でよくたたく。
③つなぎに小麦粉を加えて混ぜ合わせて丸めれば、つみれの完成。
④鍋にお湯(400cc)を沸かし、Aを加えてだし汁をつくり、木綿豆腐を入れて弱火にする。沸騰させないよう注意しながら③のつみれを鍋に入れる。
⑤つみれの表面の色が変わってきたら、長ネギ、白菜、しいたけを入れ、しばらく煮込む。アクが出てきたら、その都度取り除く。
⑥つみれ団子に火が通ったら、しぼりショウガ汁と醤油を加え、みつ葉とゆずをのせて完成。

包丁で材料をたたきながら、練り物状態にしていく。つみれを丸めるときには、真ん中を薄くへこませておくと、火が通りやすい。