専門店の料理人に教わるレシピ~中華料理

ひと言で中華と言っても、その種類はさまざま。広義には、北京などの北方の北京料理、四川省などの西方では四川料理、広東省などの南方では広東料理、上海市など東方では上海料理などが有名です。

日本へは戦後、料理番組で取り上げられたことなどをきっかけに、家庭でも広く浸透した四川料理。今回はこの四川料理を中心に、本場さながらの中華レシピをご紹介します。東京白金のチャイニーズ・ダイニング「クーリーズクリーク」のシェフ、佐藤利一さんにレシピをご提供いただきました。

  1. 麻婆豆腐
  2. 棒棒鶏(バンバンジー)
  3. 担々麺(タンタンメン)
  4. 油淋鶏(ユーリンチー)
  5. 黒酢の酢豚
  6. エビチリソース炒め

麻婆豆腐

今や家庭料理としてもお馴染みになっている麻婆豆腐。今回は、本場四川の味がご家庭で楽しめる、辛さとコクの深い味わいが魅力のレシピをご紹介します。花山椒は山椒でも代用できますが、しびれるような辛さをお求めの方は、やはり花山椒をご利用いただくのがおすすめです。

材料(2人分)
木綿豆腐…1/2丁
豚ひき肉…30g
甜麺醤…小さじ1
醤油…小さじ2
豆板醤…小さじ1
豆鼓(トーチ)…少々
ニンニク(ミジン切り)…1/2片
ショウガ(ミジン切り)…1/2片
鶏ガラスープ…180cc
コショー…少々
砂糖…少々
長ネギ(ミジン切り)…1/4本
片栗粉…適量
ラー油…適量
花山椒(山椒でも可)…適量
作り方
①木綿豆腐はひと口大に切ってお湯でゆでる。
②ひき肉に甜麺醤(テンメンジャン)と醤油を加え、炒めて下味をつける。
③中華鍋に豆板醤、豆鼓(トーチ)、ニンニク、ショウガ、②のひき肉を入れ、油で香りを出す。
④香りが出たら鶏ガラスープを加え、①を入れて醤油、コショー、砂糖を加える。
⑤少し煮詰めて、長ネギを加え、水溶き片栗粉でとろみをつけてまとめる。
⑥ラー油、山椒を加えてできあがり。(パクチーとの相性もよいので、お好みで添える)

強火にし、短時間で素早く炒めていくのがコツ。このタイミングで、よい香りがしてくればOK。水溶き片栗粉は手早く、かつ様子を見ながら少量ずつ加える。入れ過ぎには要注意。

棒棒鶏(バンバンジー)

手軽につくれる棒棒鶏(バンバンジー)は、食卓にもう1品欲しいというときにうれしいレシピ。材料を混ぜるだけでつくれるゴマの風味豊かなソースは、サラダのドレッシングとしても応用できます。ラー油の分量を調整し、お好みの味に仕上げてみてください。

材料(2人分)
ソース
  醤油…小さじ4
  砂糖…10g
  芝麻醤(ツーマージャン)…大さじ1
  酢…小さじ1
  ゴマ油…小さじ2
  ラー油…小さじ1
鶏もも肉…200g
キュウリ(千切り)…1本
長ネギ(ミジン切り)…1/4本
作り方
①鶏肉は20分程度ゆで、火が通ったら冷ましておく。
②冷めたら細切りにして、キュウリの上にのせる。
③ソースの材料をボウルにすべて入れて混ぜ合わせ、長ネギを加えて②の上にかければ完成。

ゆでた鶏を細切りにすると、どうしてもボロボロと崩れがち。多少の見た目は気にせず、豪快にお皿に盛りつける。ボウルに材料を入れて混ぜるだけという万能ソース。

担々麺(タンタンメン)

「担々」とは四川省成都(せいと)の方言で、天秤棒の意味。天秤の両端に麺と調味料をつるして成都(せいと)で売り歩いていたことから、この名がついたといわれています。四川では汁なしで提供することが一般的ですが、今回は日本でも一般的なスープ入りのレシピをご紹介します。

材料(2人分)
豚ひき肉…50g
甜麺醤(テンメンジャン)…小さじ2
醤油…小さじ1
中華麺…2玉
鶏ガラスープ…300cc
長ネギ(ミジン切り)…適量
青菜(チンゲン菜、小松菜など)…50g
ラー油…適量
花山椒(山椒でも可)…適量
A.醤油…25cc
  芝麻醤(ツーマージャン)…60cc
  黒酢…小さじ1
  砂糖…少々
  ラー油…小さじ1/2
作り方
①油をひき、熱したフライパンにひき肉を入れ、甜麺醤(テンメンジャン)と醤油を加えて炒める。
②中華麺をゆでる。
③Aを入れたどんぶりに鶏ガラスープを注いで軽く混ぜ、ゆで上がった麺を入れる。
④長ネギ、①のひき肉、ゆでた青菜をのせ、ラー油を回し入れ、最後に花山椒をかける。

「豚ひき肉+甜麺醤(テンメンジャン)+醤油」の組み合わせは相性がよいので、まとめてつくっておいてほかの料理にも応用するのもおすすめ。鶏ガラスープを加えたら、どんぶりのなかで全体を軽く混ぜ合わせる。

油淋鶏(ユーリンチー)

油淋鶏(ユーリンチー)は、薬味の入ったソースがかかった、中華風からあげ。今回は本場の油淋鶏(ユーリンチー)を再現し、鶏をまるごと使ったレシピをご紹介します。ご家庭ではそのままのレシピで、もも肉を使ってつくることができます。華やかなレシピなので、ホームパーティーにもピッタリです。

材料(2人分)
香味ソース
  醤油…大さじ2
  酢…大さじ2
  砂糖…25g
  レモン果汁…小さじ2
  サラダ油…大さじ1
  ゴマ油…小さじ1
  ニンニク(ミジン切り)…小さじ1
  トウガラシ(輪切り)…1本
  パクチー(ミジン切り)…1/2束
  長ネギ(ミジン切り)…小さじ1
  ピーマン(赤)(ミジン切り)…1/4個
  ピーマン(緑)(ミジン切り)…1/4個
  ショウガ(ミジン切り)…小さじ1
鶏もも肉…1枚(200g)
鶏ガラスープ…適量
水アメ…大さじ2
レタス…適量
作り方
①ボウルに醤油、酢、砂糖、レモン果汁を入れ、混ぜ合わせる。
②フライパンでサラダ油、ゴマ油を熱し、ニンニクとトウガラシを入れて香りを出す。
③①に②を加え、パクチー、長ネギ、ピーマン、ショウガを加えて混ぜれば、ソースの完成。
④もも肉を鶏ガラスープで10分~15分ほどゆでる。
⑤水アメは、大さじ4程度の水で伸ばしておく。
⑥ゆでた鶏の皮目に5を塗り、乾かしてから油で揚げる。皮がきつね色になればOK。
⑦揚がったら油切りをし、レタスを敷いたお皿の上にのせ、③のソースをかければ完成。

ゴマ油で風味をプラス。ゴマ油だけだと香りが強すぎるので、サラダ油と併用する。表面をパリっとさせるため、水アメを水で伸ばしたものを皮目に塗る。

黒酢の酢豚

黒酢には、野菜と一緒に加熱すると苦みが出るという特性があります。そのため、黒酢の酢豚では、ぜいたくにも豚肉のみを使用。パリっと仕上がった表面とジューシーな肉のコントラスト、そしてじっくりとつくられる黒酢ソースの旨みをお楽しみください。

材料(2人分)
豚バラ肉(ブロック)…300g
塩…適量
コショー…適量
片栗粉…適量
水…適量
ケチャップ…小さじ1
薄力粉…適量
合わせダレ.長ネギ…1本
  ニンニク…3片
  ショウガ…3片
  砂糖…80g
  醤油…50cc
  水…125cc
  黒酢…30cc
  酢…40cc
作り方
①長ネギは1/3程度にカット。ニンニクとショウガはたたいてつぶしておく。
②①と砂糖、醤油、水を小鍋に入れて弱火で20分以上煮詰める。
③煮詰まったらザルで濾して、黒酢とお酢を加えれば、合わせダレが完成。
④合わせダレを煮詰めている間に、塩、コショーをした豚をボウルに入れ、水を加え、そのまま蒸し器に入れて20分ほど蒸す。
⑤蒸し上がったら肉を取り出して冷ました後、ひと口大に切って片栗粉をまぶす。
⑥薄力粉を水で溶いた衣に肉を通し、油で薄いきつね色になるまで揚げる。
⑦合わせダレを中華鍋に入れて、ケチャップ、水溶き片栗粉を加える。火をつけて混ぜ合わせ、煮立ったら揚げたお肉を入れて炒める。

時間をかけるほど旨みが増すため、店では5時間ほど煮詰めるが、家庭では20分以上煮詰めればOK。合わせダレがお肉にしっかり絡めば完成。

エビチリソース炒め

四川料理、乾焼蝦仁(カンシャオシャーレン)の日本風アレンジ料理とされるエビチリ。乾焼蝦仁(カンシャオシャーレン)との違いは、ケチャップが加わり、マイルドな辛さになっていること。ケチャップと豆板醤の量を調整することで、お好みの味に仕上げることができます。

材料(2人分)
フレッシュトマト…1/4個
エビ…8尾
塩…少々
コショー…少々
卵白…1/2個
片栗粉…適量
豆板醤…小さじ1
ニンニク(ミジン切り)…少々
ショウガ(ミジン切り)…少々
ケチャップ…大さじ3
砂糖…小さじ2
鶏ガラスープ…180cc
長ネギ(ミジン切り)…少々
作り方
①トマトは湯むきして皮を取り、ひと口大にカット。
②殻をむいたエビはよく洗い、背わたを取り除いてから背中に包丁を入れて背開きにする。
③エビをボウルに入れて塩、コショー、卵白を加えてもみ込む。
④ボウルからエビを取り出し、全体に片栗粉を付ける。
⑤熱した油でエビを20秒くらい揚げ、油通しをする。
⑥中華鍋もしくはフライパンに油をひき、豆板醤、ニンニク、ショウガを炒める。
⑦香りが出てきたら、ケチャップ、砂糖、塩、コショー、鶏ガラスープを加え、⑤のエビを入れて2分ほど煮込む。
⑧長ネギを加え、水溶き片栗粉を回し入れ、とろみがついたら完成。

卵白がつなぎの役割を果たし、衣(片栗粉)がしっかり付くので、プリプリのエビチリに。鍋を回し、様子を見ながら水溶き片栗粉を加える。