専門店の料理人に教わるレシピ~イタリアン
イタリアにある料理店には、大衆食堂を意味する「トラットリア」と、高級なコース料理などを提供する「リストランテ」と呼ばれるお店などがあります。安価ながらおいしいトラットリアは、家庭料理の延長線上にあります。シンプルなメニューだけに、食材へのこだわりが強いのもトラットリアの特長と言えるでしょう。今回は東京青山のトラットリア「イル・パチォコーネ」のシェフ、高橋一弘さんに、レシピをご提供いただきました。
- 夏野菜のトマトソーススパゲティー
- エビのクリームソース・スパゲティー
- バーニャカウダソースと季節野菜
- スパゲティー アッラ ジェノヴェゼ
- ソレント風ニョッキ
- 白身魚の香草パン粉焼き
夏野菜のトマトソース・スパゲティー
食材の味を大切にするイタリア料理。トマトソースの旨みもさることながら、ひとつひとつの野菜の甘味もしっかり味わえるスパゲティーのレシピをご紹介します。ポイントは“辛くさせない”タカノツメの使い方です。

- 材料(2人分)
- スパゲティー…200g
- ナス(角切り)…1/2本
- ズッキーニ(角切り)…60g
- パプリカ(角切り)…1/2個
- ミニトマト(半分に切る)…6個
- タマネギ…1/4個
- ニンニク(みじん切り)…1/2片
- タカノツメ…1本
- EXヴァージンオリーブオイル…適量
- バジリコ…4~5枚
- パルメザンチーズ…30g
- トマトソース
タマネギ(粗ミジン)…1/4個
トマトホール缶(ダイスカット)…250g
塩…2つまみ
- 作り方
- ①粗ミジンにしたタマネギに塩とバジリコの茎を加え、EXヴァージンオリーブオイルで炒める。
- ②タマネギがキツネ色になったらトマト缶を入れて煮立たせる。
- ③バジリコの茎を取り除いてトマトソースの出来上り。
- ④別のフライパンで、ニンニク、タマネギ、パプリカをEXヴァージンオリーブオイルで炒め、次にナスとズッキーニを加える。
- ⑤ズッキーニが透き通ってきたら、トマトとタカノツメを加える。
- ⑥③を加え、軽く煮てアルデンテにゆでたスパゲティーを加えよく絡め、タカノツメを取り除いてパルメザンチーズを混ぜ合わせる。
- ⑦皿に盛り、バジリコの葉をのせる。
タマネギに塩を振ることで、水分が出て早く炒めることができる。バジリコの茎を入れることで、ソースに香りがつく。野菜に火が通った後にタカノツメを加えることで、辛さではなく甘味が引き立つ。
エビのクリームソース・スパゲティー
お店でよく見かける、トマトソースとクリームソースが合わさったオシャレなスパゲティー。カレー粉を加えることで、さらにプロ仕様の奥深い味に仕上がります。今回は妙高ゆきエビを使用しましたが、車エビやブラックタイガーなどでもつくれます。

- 材料(2人分)
- スパゲティー…200g
- エビ…6尾
- ニンニク(ミジン切り)…1片
- EXヴァージンオリーブオイル…15cc
- カレー粉…小さじ1
- ブランデー…小さじ2
- 塩…1つまみ
- 生クリーム…70ml
- トマトソース…70ml
- 作り方
- ①フライパンにEXヴァージンオリーブオイル、エビを入れ、弱火で火を入れる。
- ②片面に色がついたらニンニク、カレー粉を加えて香りを出し、あればブランデーを入れる(炎が上がるので注意)。
- ③アルコールが飛んだら、生クリームとトマトソースを加え、塩を加えて軽く煮る。
- ④アルデンテにゆでたパスタを加え、よく絡める。
固くなるので、エビに火を入れすぎないように注意。ソースは加熱しすぎると分離するので、温まる程度に軽く煮る。
バーニャカウダソースと季節野菜
バーニャカウダは、イタリアのピエモンテ州を代表する料理。テーブルの上で温めながら提供されるのが一般的なディップソースで、バーニャは「ソース」、カウダは「熱い」の意味。野菜のうま味をより一層引き立ててくれます。

- 材料(2人分)
- 季節の野菜(セロリ、パプリカ、ブロッコリーなど)…お好みで
- バーニャカウダソース
ニンニク…6片
牛乳…150cc
水…150cc
アンチョビ…40g
EXヴァージンオリーブオイル…50cc
- 作り方
- ①ニンニクを少量の水でゆで、沸騰したらお湯を捨てる。これを2回繰り返す。
- ②①のニンニクの頭がかぶる程度まで、牛乳と水を1:1の分量で加え、やわらかくなるまで煮る。
- ③ニンニクを鍋から上げ、包丁の背でつぶし、アンチョビとともにミジン切りにする。
- ④フライパンに移し、EXヴァージンオリーブオイルを加えて温める。
- ⑤スティック状など、食べやすい大きさにカットしたお好みの野菜を別皿に盛る。
じっくりと煮たニンニクは、包丁の背で簡単にペースト状に。フツフツと沸いてくるくらいまで温めれば出来上り。
スパゲティー アッラ ジェノヴェゼ
イタリアの家庭料理になくてはならないバジリコを使ったスパゲティー。一見難しそうなジェノバペーストですが、ミキサーがあれば簡単につくることができ、白身の焼き魚などに合わせてもおいしくお召し上がりいただけます。

- 材料(4人分)
- スパゲティー…200g
- パルメザンチーズ…20g
- スパゲティーのゆで汁…180cc程度
- ジェノバペースト
バジリコ…60g
ニンニク…1片
アンチョビ…15g
マツノミ…20g
EXヴァージンオリーブオイル…120cc
塩…1つまみ
- 作り方
- ①EXヴァージンオリーブオイル、ニンニク、アンチョビ、マツノミを入れてミキサーにかける。
- ②マツノミが砕けたら少しずつバジリコを入れる。バジリコの形が崩れたら塩を加え、ペースト状になるまでミキサーにかける。
- ③②をボウルに入れ、アルデンテにゆでたスパゲティーを加えて混ぜ合わせる。もったりとしてしまうので、様子を見ながらスパゲティーのゆで汁を加える。
- ④パルメザンチーズを混ぜ合わせる。
ミキサーの器の部分を冷蔵庫に入れて冷やしておけば、バジリコの変色を防ぐことができる。パルメザンチーズの量はお好みで調整。
ソレント風ニョッキ
パスタの一種であるニョッキは、イタリアでは昔から各家庭で手づくりされ、スパゲティーと同様に愛されてきました。イベントやお子さまとなど、大勢でつくれば楽しさもひとしお。上で紹介した、ジェノバペーストともよく合います。

- 材料(2人分)
- ニョッキ
男爵イモ…2個
強力粉…200g
パルメザンチーズ…75g
- ソレント風ソース
たまご…2個
トマトソース(市販)…70ml
トマト(薄切り)…1個
ニンニク…1片
塩…1つまみ
EXヴァージンオリーブオイル…適量
バジリコ…3~4枚
パルメザンチーズ…10g
モッツァレラチーズ…30g
- 作り方
- ①男爵イモをゆで、熱いうちに皮をむいてザルに入れ、ヘラでこす。
- ②たまご、強力粉、パルメザンチーズを加え、耳たぶくらいの固さになるまで両手でしっかりとこねる。
- ③2cmくらいの厚さにのばし、包丁で2cm幅のひも状にカットし、さらに飴玉大にカット。
- ④フォークの腹の上を転がすように、生地に模様をつけながら軽く丸める。
- ⑤塩を加えたたっぷりのお湯で、10分ほどゆでる(浮いてくればOK)。
- ⑥フライパンにEXヴァージンオリーブオイルとニンニクを入れて火にかけ、香りが出たらトマトを加え、軽く火を通す。
- ⑦⑥に塩と香りづけのためのバジリコの茎を入れ、トマトソースを加えてさらに炒める。
- ⑧ゆで上がった⑤を加えてよく絡め、バジリコの茎を取り除き、パルメザンチーズを加える。
- ⑨お皿に盛り、モッツァレラチーズとバジリコをのせる。
強力粉を薄く敷いた台の上に、ザルとヘラを使ってこす。耳たぶくらいの固さまでこねてからカットする。
白身魚の香草パン粉焼き
イタリア、特に地中海地方では魚介料理も多く食べられています。今回は白身魚を使い、食卓を華やかにしてくれる香草パン粉焼きをご紹介。白身魚の代わりに鶏肉や野菜などを使用してもおいしい、簡単でアレンジ自在の逸品です。

- 材料(2人分)
- 白身魚…300g
- 塩…少々
- A.
パン粉…100g
イタリアンパセリ(ミジン切り)…20g
アンチョビ(ミジン切り)…20g
ニンニク(ミジン切り)…1/2片
マツノミ…20g
トマト(角切り)…1個
オリーブ(半割り)※なくてもOK…30g
- 作り方
- ①Aの食材をすべて混ぜ合わせる。
- ②三枚におろした白身魚(今回はカレイの半身を使用)に塩をふり、①をのせて180℃に熱したオーブンで、表面にこんがりときれいな焼き色がつくまで(約8分)焼く。
香草はバジリコでも普通のパセリでも何でもOK。家庭用の電子オーブンでも調理可能。