専門店の料理人に教わるレシピ~沖縄料理
沖縄の食文化は、地理的条件や交易により、さまざまな土地の影響を受けながら形成されてきました。なんでも混ぜこぜにして炒めるチャンプルー料理が家庭料理として親しまれてきたのも、そんな沖縄の文化を象徴しています。簡単で誰もが親しみやすい沖縄料理のレシピを、1978年から東京高円寺で営業を続ける沖縄居酒屋「抱瓶(だちびん)」のオーナー、高橋貫太郎さんにご教授いただきました。
- ヒラヤーチー
- サーターアンダギー
- ラフティ
- ソーミンチャンプルー
- ゴーヤーの肉詰め天ぷら
- ゆし豆腐の汁物
ヒラヤーチー
家にある食材で簡単につくれることから、台風の多い沖縄で昔から「非常食」のおやつとして親しまれているヒラヤーチー。沖縄版お好み焼きであるヒラヤーチーは、たまごと小麦粉、それに冷蔵庫に残っている食材を混ぜて、フライパンで焼くだけというお手軽レシピ。子どもからも大人気の、健康的なおやつです。

- 材料(2人分)
- たまご…2個
- 小麦粉…250g
- タマネギ…1/4個
- ニラ…1/4束
- ベーコン…20g
- 青海苔…少々
- 紅ショウガ…少々
- 作り方
- ①大きめのボールに卵を割り入れ、泡だて器で混ぜる。
- ②小麦粉を加え、とろみがつくまで少しずつ水を加えながら混ぜる。
- ③ミジン切りにしたタマネギ、ニラ、ベーコンを加え、塩、醤油を加える。
- ④中華鍋もしくは大きめのフライパンに油を熱し、余分な油を捨てる。煙が出るくらいに温まったら、③をオタマで2杯入れ、中央から外にフライパン全体を回しながら薄く広げる。
- ⑤鍋ふちから透明な煙が出て きたら、フライパンと生地が離れてきたらひっくり返す合図なので、ひっくり返す。
- ⑥少し焼き目が入ったら、さらにひっくり返し、大きめの皿に盛る。
- ⑦包丁を入れ、青海苔、紅ショウガを添えて中濃ソースでいただく。
小麦粉を加え、少しずつ水を加えながら混ぜる。泡だて器を持ち上げて、筋が残ってすぐ消えるくらいのとろみが目安。フライパンを大きく回しながら、生地を薄く広げていく。
サーターアンダギー
サーターアンダギーとは沖縄の方言で、「サーター」は砂糖、「アンダ」は油「アギー」は揚げるという意味をもつことから、直訳すると砂糖天ぷらになります。水を使用しないので、5日間程度は保存が利くことから、一度にたくさんつくって食べる、定番のおやつとして親しまれています。

- 材料(10個分)
- たまご…3個
- 白砂糖…180g
- 小麦粉…330g
- ベーキングパウダー…大さじ1
- 塩…少々
- バター…25g(レンジで溶かしておく)
- 作り方
- ①小麦粉とベーキングパウダーを合わせてふるいにかけておく。
- ②たまご、砂糖、塩、バターをボールに入れ、よく混ぜ合わせる。
- ③①を加え、ボールを回転させながら切るようにダマがなくなるまで混ぜる。
- ④濡らした手で生地をピンポン玉大に丸め、160℃に熱した油で揚げる。
- ⑤8分程度で浮き上がって花のように割れる。串を刺してなにもついてこなくなったら完成。
最初はピンポン玉大の大きさ。きれいに丸めなくても、揚げているうちに丸くなるので大丈夫。浮き上がってこんがりキツネ色になり、花が開くように割れたら完成。
ラフティ
沖縄料理では豚肉がよく用いられますが、なかでもその代名詞として知られているのが三枚肉を使ったラフティです。一見難しそうに見えますが、じつは簡単。時間こそかかりますが、泡盛を入れて煮ることで半分くらいのゆで時間で仕上がります。箸で簡単に切れるほどトロトロのラフティをご家庭でお召し上がりください。

- 材料(10個分)
- 豚の三枚肉…500g
- みりん…大さじ2
- 泡盛…50cc
- A.醤油…75cc
黒糖…25g
白砂糖…50g
刻みニンニク…小さじ2
刻みショウガ…小さじ2
- 作り方
- ①半分に角切りにした三枚肉を下ゆでし、流水で洗う。
- ②①をもう一度水からゆで、煮立ち始めたらみりん、泡盛を入れ、箸がすっと通るくらいまで煮る。
- ③Aを加え、照りが出るまで煮詰めたら完成。照りが出る直前まで煮詰め、食べる直前に温め直して完成させる。
下ゆでした三枚肉は、流水でひとつずつ丁寧に洗う。この下処理が、臭みを取り除くポイント。水が減ってきたと思ったら、足していく。じっくり煮込むことで、菜箸でも簡単に通るくらいの柔らかさに。
ソーミンチャンプルー
沖縄の代表的な家庭料理といえば、チャンプルー料理です。チャンプルーとは沖縄の方言で「混ぜこぜにした」という意味。野菜や豆腐など、さまざまな材料を一緒に炒めます。今回はそうめん(沖縄ではソーミン)を使ったチャンプルーレシピをご紹介します。具材はお好みのものを入れて試してみてください。

- 材料(10個分)
- そうめん…2束
- 豚肉コマ切れ…30g
- ニンジン…1/3本
- モヤシ…30g
- ニラ…1/3束
- ゴマ油…大さじ5
- 青海苔…少々
- 紅ショウガ…少々
- 塩…少々
- コショー…少々
- 醤油…大さじ1
- サラダ油…少々
- 作り方
- ①ニンジンは千切りに、ニラは5cm幅に切っておく。
- ②大きめの鍋にたっぷりのお湯を沸かし、少量の塩を入れてそうめんをゆでる。
- ③沸騰しそうになったら少量の水を入れ、溢れるのを防ぐ。
- ④もう一度沸騰したら、まだ少し芯のある状態でざるに上げ、すぐに流水で冷やす。
- ⑤ゴマ油をまぶし、全体に絡むように混ぜる。
- ⑥中華鍋に油をひき、豚肉の表面に色がつくくらいまで炒めたら、ニンジン、モヤシの順に入れてさらに炒める。
- ⑦⑥に⑤を入れ、塩、醤油、コショーを加えて全体に味が絡むように混ぜ合わせる。
- ⑧ニラを入れ、しんなりしてきたら皿に盛り、青海苔、紅ショウガを添える。
ゴマ油をまぶすことで、そうめんがくっついたり、炒めたときに焦げつくのを防ぐ。全体にゴマ油が行き渡れば、時間をおいてしまっても大丈夫。少し煙が出るくらいまで温めた鍋に食材を入れ、強火で一気に炒める。野菜はお好みの具材でいいが、モヤシが入っていると水分が出やすく、炒めやすい。
ゴーヤーの肉詰め天ぷら
特有の苦みが特徴の野菜、ゴーヤー。そもそもゴーヤーとはニガウリの沖縄方言ですが、現在では本土のスーパーでもゴーヤーの名前で販売されていることが多いようです。ゴーヤーチャンプルーは特に有名ですが、料理に簡単にアクセントをもたらしてくれるため、さまざまな料理に応用できます。

- 材料(10個分)
- ゴーヤー(太くて長めのもの)…1本
- たまご…1個
- 小麦粉…少々
- 塩…少々
- 中濃ソース…適量
- A.肉詰めのタネ
合いびき肉…50g
タマネギ(ミジン切り)…10g
たまご…1個
小麦粉…少々
塩…少々
コショー…少々
- 作り方
- ①ゴーヤーは両端を2cmほど切り落とし、半分に切ってなかの種をスプーンでくりぬく。
- ②ボールにAを合わせ、よくこねる。
- ③①に②を詰め、2cm幅の輪切りにする。
- ④たまごに適量の小麦粉、冷水、塩を加え、天ぷら衣を固めにつくる。
- ⑤③を④にくぐらせて、170℃の油で7分程度揚げる
- ⑥平皿に盛り、中濃ソースを添える。
先がスプーンになっているマドラーや柄の長いスプーンがあると、きれいにくりぬける。空気が入らないように隙間なく、なかのタネが反対側に出るまで詰める。
ゆし豆腐の汁物
本土に比べて豆腐の消費量が格段に多い沖縄。ゆし豆腐もまた沖縄ではどのスーパーでも袋詰めで売られるほど、ポピュラーな食べ物です。ゆし豆腐は今回ご紹介するレシピのように、汁物として食べるのがおすすめ。ほどよい苦みが大豆のコクと合わさることで、どこかほっとするような優しい味に仕上がります。

- 材料(10個)
- 豆乳(無調整)…1ℓ
- ニガリ…50滴
- ショウガの絞り汁…少々
- 沖縄の塩(なければ普通の塩)…少々
- 醤油…小さじ1
- カツオのだし汁…小さじ1
- 万能ネギ(小口切り)…1つまみ
- コーレーグス(島とうがらしを泡盛に漬け込んだもの)…1粒
- 作り方
- ①鍋に豆乳を入れ、中火にかける。
- ②表面に湯葉が出てきたら、弱火にしてニガリを鍋肌から一気に回し入れる。
- ③すぐに固まり始めるので、そっと混ぜる。
- ④おろしショウガを搾り、沖縄の塩、醤油、カツオのだし汁を入れて味を調える。
- ⑤どんぶりに分けて、ネギと、あればコーレーグスをのせ、彩りを添える。
表面に箸でつまめるくらいの湯葉が出てきたらニガリを入れる。混ぜすぎると豆腐が細かくなりすぎるので注意。ニガリが全体に回るようにそっと混ぜればOK。