湯を注ぐだけでできあがる彩り豊かなお吸いもの「宝の麩」

湯を注ぐだけでできあがる彩り豊かなお吸いもの「宝の麩」

朝ごはんやお昼どき「ちょっとお吸いものがあったらな」と思うことってけっこうあります。

わざわざ出汁を取って作るのは面倒だし、よくあるインスタントでは味気ない。そんなときにぴったりの「ふやき御汁 宝の麩」をご紹介します。

発売元は創業慶応元年、加賀麩で有名な金沢の不室屋。

「宝の麩」の誕生には、五代目当主の子どもたちとお母さんとの心あたたまるエピソードが隠されているといいます。それは十数年前の話。海外留学中の子どもの健康を考えた母は「日本の味を手軽に食べられるように、また栄養にも配慮して、乾燥させた野菜や麩など沢山の具をふやきの最中につめ、金沢風の味にしたおすましの粉末のだしを添えて、母心で送った」・・・のだそうです。

愛情たっぷりのお手製吸いものは、子どもたちの手を経て現地の日本人の間でたちまち話題となり、やがて「宝の麩」を発売することになったのだとか。

宝の麩

定番となっているのは、宝の麩を代表する「おすまし」と、金沢の伝統的な味噌で仕立てた「加賀みそ」、歌舞伎十八番「しばらく」に寄せる風流世界を表現した「暫」。そのほか、季節に合わせた限定商品が出回ります。

上の写真は初春の限定品「麩久梅」ですが、これからの季節は春の香りを桜の花びら型に閉じこめた「ひとひら」がおすすめ。

おすまし

定番の「おすまし」を作ってみましょう。封を開けるとこんな風に、ふやきと昆布だしが入っています。

ちなみに「加賀みそ」の場合は、ふやきのほかにだし入り味噌とおぼろ昆布が入っています。要するに、熱湯とお椀だけ用意すればOK!なのです。

まず、ふやきの中央に親指の先で小さな穴を開けておきます。あとはお椀に昆布だしとふやきを入れて、ふやきに開けた穴に向け、そっと熱湯を注ぐだけ。

熱湯の量は150ccが目安ですが、好みで加減しましょう。私はお湯がやや少なめのほうがおいしいと感じました。

お湯を注いでしばらく置くと・・・

宝の麩

中からかわいらしい花麩とたっぷりのねぎ、わかめが顔を出しました。

想像以上に具だくさん!もちろん「入れ物」の役目を果たしていたふやきもおいしく食べられます。そして、昆布だしのいい香りもただよってきました。

このお吸いものとごはん、それに漬け物でもあればなんとも贅沢な朝ごはんになりそうです。

ランチタイムにお弁当を買ってきて宝の麩をプラスすれば、もう完璧!種類によってふやきの形も違うし、もちろん具材も違うのであれこれ試してみるのもおすすめです。

2021.07.05 15:08
2021.07.05 15:12
フード・ドリンク
宝の麩吸い物

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