ムダなくムリなく食品の美味しさを封じ込めるとっておきの冷蔵庫活用術


ただいま~。ママ、お腹すいたー!


おかえり~。ちょっと待ってて。ここが片付いたらおやつ作ってあげる。


今日、誰か来るの? でっかい鍋!


お肉が特売だったからねー。晩ご飯の支度ついでに調理しておこうと思って。まとめてやればガス代の節約になるしね。


何してるの?


鶏ガラは野菜クズと煮込めば美味しいスープになるし、挽肉は買った日に玉ねぎのみじんぎりと一緒に炒めておくの。すぐ食べるなら冷蔵、長く置くなら小分けして冷凍するのよ。


普通のお肉は? パックのまま冷凍?


買ったままだとパックの中に空気が入ってるでしょ? それだと酸化しやすいから、空気を抜きながらラップで薄く包み直して、保存袋に入れて冷凍するの。


ふーん。冷凍したほうが美味しいわけ?


新鮮なものをそのまま食べたほうがもちろん美味しいよ。でも、たくさんもらったり、特売で多めに買ったりしたときは、冷凍のほうが美味しいまま取っておけるから。


何でも冷凍できるんなら、冷蔵庫全部を冷凍庫にしちゃえばいいじゃん


良太、なかなか深いこと言うわねぇ。でも、一概にそうとも言えないよ。すぐに食べ切れる野菜なんかはやっぱり冷蔵がいいし、冷凍できない食品もあるからね。

食材を新鮮なまま冷凍する「ホームフリージング」を徹底活用することは、節約一家にとって欠かせない知恵。安い食材をまとめ買いできるのはもちろん、スープや総菜などを仕込んで冷凍しておけば、急な来客やお弁当作りにも大活躍。離乳食にも便利です。

フリージング可能な食材には、

  1. ごはん、パン、肉まん、餅などの主食類
  2. 生肉、生魚、干物などの魚肉類
  3. 煮物、炒め物、唐揚げ、フライなど調味液に漬けるもの・加熱調理したもの
  4. ダシ汁、鶏ガラスープ、ホワイトソース、トマトソースなどの汁物
  5. 納豆、油揚げ、おからなどの大豆製品

等々があります。

豆腐やこんにゃく、かまぼこ、たけのこ、プリンなどは、解凍後に食感が大きく変わるため、フリージングには不向き。野菜も食材や方法によってはそのまま冷凍できますが、できれば冷蔵で早めに食べましょう!

  • 市販の小さなゼリーを凍らせておき、お弁当の隅っこに入れておくと、ちょっとした保冷剤代わりに。もちろん子どもも大喜びです。


よっし。あとは冷ませばいいだけから、おやつを作ろうか。冷凍しといた肉まんでいい?


肉まん大好き!でも、そのスープとか挽肉とか、先に冷凍庫に入れちゃえば?


冷めないうちに冷凍したら電気代のムダでしょ~。


あ、そっか。じゃぁ、冷ましてからゆっくり冷凍するんだ?


冷凍するときはなるべく早く、一気に凍らせるのがホームフリージングのコツなの。

ホームフリージングの六箇条

  1. 新鮮・作りたてを保存する(調理したものは、作りたてを冷ましてから)
  2. 薄く平らに小分けする(薄いほうが凍りやすい。1回分に小分けすればさらに便利)
  3. 空気を抜いてぴったり密封(匂い移りを防ぐためにも密封するのは大事)
  4. 冷凍庫の温度を下げて急冷(温度調節を「強」にするか、急冷付きなら急冷ボタンを)
  5. 日付と中身を明記する(1ヶ月以内には使い切ること。再冷凍は厳禁!)
  6. 上手に解凍する(生の魚介類や肉類は流水での急速解凍は避け、冷蔵庫でゆっくり解凍。肉まんや餃子などは解凍せずそのまま調理)

熱伝導率の高い金属のトレイに置くとさらに急冷できます。クッキーやお煎餅の缶の蓋などでも代用可。


そういえば、ごはんもよく冷凍してるよね?


保温は電気代がかかるし、冷蔵だとかたくなるから。ごはんの場合は水分が大切だから炊きたてを1食分ずつラップに包むの。ママはおにぎりにして冷凍するから食べるときも楽ちんでしょ。


炊きたてをラップに包む、でも冷凍庫に入れるのは冷めてから、だよね?


そうそう、よくわかってるじゃない!そういえば、お隣からほうれん草をたくさんいただいたんだ。どうしようかな。いつも通り、ナムルにしておこうかな。


おばあちゃんに聞いてみたら?


そうね、そうしよう。


葉物野菜を冷凍する場合は、茹でて水気を切り、適当な大きさに切ってからジッパータイプの保存袋に平らに入れます。

種類の違う野菜も、青梗菜やブロッコリーなどアクの弱い野菜から茹でていけば、同じ鍋で一気に片付くので水もガスも節約できます。

新鮮なうちにナムルやおひたしにしておき、小分けして冷凍するのも手。

おばあちゃんにも保存法を聞いたところ、やっぱり常備菜にしておくそう。ただ、ごま和えなどは作り置きすると風味が飛ぶので、冷凍する場合は茹でるだけ茹でて、食べる直前にゴマやダシ醤油で和えるのだとか。