専門店の料理人に教わるレシピ~スペイン料理
スペインの食や文化を語るのに欠かせないのが「バル」の存在です。日本のコンビニのように街中に点在するバルは、スペイン人にとってときにカフェであり、軽食店であり、バーでもあり、一日に数度訪れることも珍しくない場所。
今回レシピをご提供いただいたのは、東京都・恵比寿にあるスペインバル「バルデビス」のシェフ、立元淳一さん。「バルは、そこを行き交う人たち憩いの場。知らない人同士の会話も自然と弾みます。その会話のお供になるのが『タパス』と呼ばれる小皿料理」会話とともにあるスペインバルの味を、ぜひお楽しみください。
- ソパデアホ
- ナスのフリット
- ミックスパエリア
- タコのガリシア風
- 小エビのアヒージョ
- フラメンカエッグ
ソパデアホ
「ソパ」は日本語でスープ、「アホ」はニンニクを意味します。粗く切ったニンニクをたっぷりと投入し「食べるスープ」感覚でいただくニンニクスープです。つくり方はとっても簡単。「パプリカパウダー」はなくてもつくれますが、スペインではポピュラーな調味料。コクを与えてくれます。

- 材料(1人分)
- ニンニク(粗ミジン)…4片
- EXヴァージンオリーブオイル…30g
- 鶏ガラスープ…180g
- たまご…1個
- パプリカパウダー(あればで可)…少々
- 作り方
- ①小鍋にニンニクとEXヴァージンオリーブオイルを入れ、じっくりと弱火にかける。
- ②ニンニクがキツネ色になったら、余分なEXヴァージンオリーブオイルは取り除く。
- ③鶏ガラスープ(チキンコンソメスープでも代用可)を加えて軽く煮込み、パプリカパウダーをかける。
- ④溶きたまごをぐるりと流し込めば完成。
ニンニクスープということもあり、ここで使うニンニクはごくごく粗いミジン切りに。ニンニクの香りを強く出したいときは、このような切り方をします。
ナスのフリット
あっという間につくれるナスの天ぷら。和食風ですが、スペインでもナスの天ぷらが食べられています。ポイントは、衣にセモリナ粉を使うこと。強力粉だけでもつくれますが、セモリナ粉を使うことで、外はカリッと、中はジュワっと揚がり、ナスのおいしさがより楽しめます。

- 材料(2人分)
- ナス…2本
- 塩…少々
- 強力粉…適量
- セモリナ粉(あればでOK)…適量
- 作り方
- ①ナスはヘタを落とし、ピーラーで皮をむき、縦4等分にして、横2等分にする。
- ②余計な水分を抜くため、全体に塩を振ってしばらく置く。
- ③強力粉とセモリナ粉を1:1の分量で混ぜ合わせ、②に薄く付ける。
- ④180℃に熱した油で1~2分揚げれば完成。
油の温度が下がってしまうと、なかなかカリっとした状態に揚がりません。揚げ物を成功させるには、まず油の量を見直してみること。少ない量の油だと、タネを入れた途端に温度が下がってしまうので、たっぷりの油で揚げましょう。
ミックスパエリア
スペインを代表する料理であるパエリアはもともと、スペイン東部のバレンシア地方の郷土料理でした。焦げ付かないように気をつけながらだし汁を少しずつ加えていくため、手間はかかりますが、たっぷりとだしを含んだその味は絶品です。

- 材料(2人分)
- 米…1合
- EXヴァージンオリーブオイル…適量
- サフラン…ひとつまみ
- トマトソース…70g
- 白ワイン…50cc
- 魚介のだし汁…1ℓ
- EXヴァージンオリーブオイル(2)…適量
- ニンニク(1/2カット)…2片
- 白ワイン(2)…50cc
- 魚介のだし汁(2)…200cc
- A.ホタテ…適量
イカ…適量
エビ…適量
ムール貝…適量
アサリ…適量
アスパラ…適量
- 作り方
- ①米をパエリアパン(フライパン)に入れ、EXヴァージンオリーブオイルをまわしかけて中火にかける。
- ②サフランを加え、米が透き通るくらいまで炒めたら、トマトソースと白ワインを加え、水分が軽く飛ぶまで炒める。
- ③焦げ付かないように混ぜながら、米がかぶるくらいの魚介のだし汁(チキンコンソメスープで代用可)を加える。お米がだしを吸ってきたら再び魚介のだし汁を足す。
- ④③の工程を繰り返しながら、別のフライパンにEXヴァージンオリーブオイル(2)とニンニクを入れて火にかけ、Aを加えて炒める。
- ⑤④に白ワイン(2)と魚介のだし汁(2)を加える。有頭エビを使用している場合は、頭のミソを出すように軽くつぶして火を止める。
- ⑥③のパエリアパンに⑤の出汁のみを加えて、さらにだしを含ませる。
- ⑦⑥のお米の芯を少し残すくらいの状態で⑤の具材をのせ、パエリアパンにアルミホイルをかけ、5分ほど弱火にかけて火を止める。
- ⑧アルミホイルをつけたまま5分蒸らしたら、できあがり。
魚介から出たうま味を米に含ませていくようなイメージでゆっくり混ぜながら火にかけていきます。手間はかかりますが、おいしいパエリアに欠かせないポイントです。
トマトソースのつくり方
- 材料(2人分)
- トマトホール缶…1缶(300g)
- バジル…4~5枚
- EXヴァージンオリーブオイル…大さじ6
- ニンニク…1/4片
- 作り方
- ①鍋にニンニクとEXヴァージンリーブオイルを半量(大さじ3)入れて、ニンニクの香りをオイルに移すように弱火にかける。
- ②ニンニクが色づいてきたらバジルを加えて、しんなりするくらいまで炒める。
- ③ニンニクとバジルを取り除き、トマトホール缶の水分だけを先に加え、5分ほど中火で煮詰める。
- ④トマトホール缶に残ったトマトの果肉の部分は、手で軽く潰しておき、③に加えて5分煮詰める。
- ⑤残りのEXヴァージンオリーブオイルを加えれば、トマトソースの完成。
タコのガリシア風
タコのガリシア風は、その名のとおり、スペイン北西部に位置するガリシア地域の名物料理。カエンペッパーの辛さがピリっときいており、前菜やおつまみにピッタリ。材料を混ぜ合わせるだけの簡単レシピなので、ぜひ試してみてください。

- 材料(1人分)
- タコの足(ブツ切り)…50g
- セロリ…1/2本
- 白ワインビネガー…20g
- EXヴァージンオリーブオイル…10g
- パプリカパウダー(あればでOK)…1g
- カエンペッパーパウダー(一味トウガラシで代用可)…0.5g
- 塩…少々
- 作り方
- ①生ダコを使う場合には、たたいてゆでた後、一度冷解凍しておく。
- ②セロリは真ん中の白い部分を、2cmくらいの大きさに切って使う。
- ③材料をすべてボウルに入れ、あえれば完成。
スーパーなどで流通しているタコの多くはボイルの後、冷解凍されています。生ダコを使用する場合は、一度冷凍することで繊維を壊し、柔らかくしてから使います。
小エビのアヒージョ
スペインの定番タパス(小皿料理)。「アヒージョ」とは日本語で「ニンニク風味」を意味し、たっぷりのニンニクとオリーブオイルで具材を煮込む、シンプルなメニューです。エビのほか、マッシュルームやタコなどとも相性抜群です。

- 材料(1人分)
- ニンニク(粗ミジン)…4片
- EXヴァージンオリーブオイル…100cc
- トウガラシ…2本
- アンチョビ…2枚
- むきエビ…70g
- シェリー酒(あればでOK)…少々
- 作り方
- ①カスエラ(耐熱容器)は、200℃のオーブンで熱しておく。
- ②フライパンにニンニク、EXヴァージンオリーブオイル、トウガラシを入れて弱火にかけ、ニンニクが焦げないよう、フライパンをまわしながらゆっくり火を入れていく。
- ③ニンニクがキツネ色になる手前で、トウガラシを取り除く(辛いのが好きな方はそのままでもOK)。
- ④刻んだアンチョビ、むきエビを加えたら、すぐに熱しておいたカスエラに移し、シェリー酒を加えれば完成。
オリーブオイルにニンニクの香りを移していくようなイメージで調理します。ニンニクが焦げると全体的に苦味が出てしまうため、焦げないように弱火でじっくり火を入れます。
フラメンカエッグ
フラメンコの衣装のように鮮やかな料理ということで名付けられたといわれるフラメンカエッグ。スペイン料理にはトマトの煮込み料理が多く、パンに付けながらいただくのが一般的。フラメンカエッグは、たまごをつぶしながらいただきます。

- 材料(1人分)
- ミートソース
牛ひき肉(粗びき)…35g
豚ひき肉(粗びき)…35g
生ハム(刻む)…少々
クローブ(パウダー)…少々
タイム(パウダー)…少々
オレガノ(パウダー)…少々
ジンジャー(パウダー)…少々
ガーリック(パウダー)…少々
- EXヴァージンオリーブオイル…適量
- 生ハム…少々
- タマネギ(くし形切り)…1/4個
- ニンジン(半月切り)…50g
- ポロネギ(小口切り)…20g
- トマトソース…180g
- 鶏ガラスープ…50cc
- ホウレン草…適量
- たまご…1個
- 作り方
- ①カスエラ(耐熱容器)は、200℃のオーブンで熱しておく。
- ②ミートボールの材料は、ボウルに入れ、手でよく混ぜ合わせておく。
- ③フライパンにEXヴァージンオリーブオイルをひき、生ハムを炒める。
- ④生ハムに軽く火が入ったら、タマネギ、ニンジン、ポロネギ(長ネギ、セロリなどで代用可)を加えて炒める。
- ⑤トマトソ―ス※、鶏ガラスープ(チキンコンソメスープで代用可)を加えて煮立たせた後、②を丸めて加え、フライパンをまわす。
- ⑥熱しておいたカスエラに⑤を流し込み、生のホウレン草を周りに散らして中央にたまごを落とす。
- ⑦220℃に熱したオーブンで10~15分くらい焼く。
トマトソースのつくり方
- 材料(2人分)
- トマトホール缶…1缶(300g)
- バジル…4~5枚
- EXヴァージンオリーブオイル…大さじ6
- ニンニク…1/4片
- 作り方
- ①鍋にニンニクとEXヴァージンリーブオイルを半量(大さじ3)入れて、ニンニクの香りをオイルに移すように弱火にかける。
- ②ニンニクが色づいてきたらバジルを加えて、しんなりするくらいまで炒める。
- ③ニンニクとバジルを取り除き、トマトホール缶の水分だけを先に加え、5分ほど中火で煮詰める。
- ④トマトホール缶に残ったトマトの果肉の部分は、手で軽く潰しておき、③に加えて5分煮詰める。
- ⑤残りのEXヴァージンオリーブオイルを加えれば、トマトソースの完成。