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パスタやリゾット、スープにかけたり、カットしてワインに合わせたり、子どものおやつにしたり。冷蔵庫にひとつあると大活躍すること間違いなしのパルミジャーノ・レッジャーノ。
日本では「パルメザンチーズ」と呼ばれる、プラ容器入りの粉チーズが有名ですが、これはパルミジャーノ・レッジャーノの人気にあやかって、イタリア以外の国で製造されている"別物"です。
今回は、グルメの国・イタリアで「チーズの王様」と呼ばれるほど人気の高い正真正銘のパルミジャーノ・レッジャーノについてご紹介します。
パルミジャーノ・レッジャーノは、北イタリアの特定地域で長い年月と手間を掛けてつくられるチーズです。
先ほどの「パルメザンチーズ」のように名前を真似た商品が各国で出ているため、何世紀にもわたる伝統的な製法と本来の美味しさを守るべく、原産地名称保護制度(D.O.P.)にて熟成期間や生産地域などが厳密に規定されています。
たとえば熟成期間は最低12カ月。それを過ぎると専門の検査官が訪れ、各種規定を満たしているかを厳しくチェックして、合格したものだけが表皮に「Parmigiano Reggiano」の焼き印を押されるのだとか。
一般的にはここからさらに熟成を続け、通常24カ月くらいで出荷されます。2年ものはミルクの風味が残り、うま味と甘味のバランスが絶妙。3年ものは甘味がやや減り、その分うま味が際だって、余韻が長く続きます。
もともとの形状は「直径:35~43cm、高さ:20~26cm、重さ24~40kgの太鼓型」。下の写真はその太鼓型を半分にカットしたものです。
私たちが購入するのは、この大きな塊をさらに細かくカットして個別包装されたもの。パルメザンチーズではなく、Parmigiano Reggianoという名称で売られているチーズを買えば、それは必然的に「D.O.P.認定を受けた本物」ということになるのです。
パルミジャーノには、白い結晶が斑点状に混ざっています。これは熟成とともに増えていく、うま味成分。ミルクのタンパク質がグルタミン酸Naというアミノ酸の一種へと分解されたもので、この部分に強いうま味と芳香がぎっしり詰まっています。
この白い結晶のジャリッとした食感とうま味がなんとも言えません!
盛り合わせる際は薄くスライスしてもいいし、上の写真のように適度な大きさに砕くのも食べ応えがあっておすすめです。
料理に使う際は、チーズグレーターを使っておろしましょう。
わが家には2種類のグレーターがあり、右側の小さいほうを使うと下の写真のような感じになります。ミネストローネの仕上げに、パルミジャーノとオリーブオイルをたっぷりと。
焼いたアスパラと半熟卵にもたっぷりかけて「ビスマルク風」に。黒胡椒もお忘れなく。
左側のチーズグレーターを使うとこんな感じです。
おろしやすさの点から見ると、私にとっては左の方が使いやすいかなというところ。自分の使いやすいグレーターを見つけるとチーズライフがますます充実するので、ぜひご自身に合うタイプを探してみてください。
大量に使いたいときは、フードプロセッサーなどで一気におろしておくのも一案です。あらかじめ粉になっているものを買うよりも塊で買ったほうが香りがいいし、値段的にもお得なので、200〜250gの塊を購入されることをおすすめします。
スライスしたものをサンドイッチにはさむのも、とても美味。ほかのチーズにはない独特の芳香とうま味をがつんと味わうことができますよ!
パスタにもスープにもリゾットにも。そして、サンドイッチにもつまみにもおやつにも! おいしいパルミジャーノ・レッジャーノがあるだけで、食卓が一気に「本場イタリアの味」になっちゃいます。ぜひぜひお試しください。
2023.10.06 16:37 | |
2023.10.06 16:37 | |
フード・ドリンク | |
チーズ, イタリアン |