キャンプやバーベキューにも要注意!カンピロバクター食中毒から家族を守る

キャンプやバーベキューにも要注意!カンピロバクター食中毒から家族を守る

ニュースでもたびたび耳にする「カンピロバクター」という言葉、どれだけ正しく理解していますか? じつはこれ、日本で発生している細菌性食中毒のなかで最も件数の多い食中毒。

下痢や腹痛、発熱、嘔吐などの症状があり、多くの場合は1週間ほどで改善しますが、なかには重症化するケースも。カンピロバクター感染後に、手足や顔面麻痺、呼吸困難を起こすギランバレー症候群を発症することもある、怖い食中毒なのです。

カンピロバクター菌は、ニワトリやウシなどの家畜や野鳥、野生動物など多くの動物が保菌していますが、日本で食中毒の感染源となっているのは、生または加熱しきれていない鶏肉。感染源の大半を占めているといいます。

ずばり、カンピロバクターに感染しないためには、生や十分に加熱不足の鶏肉を食べないこと。中心部を75度で1分以上加熱することが、ガイドラインです。

焼き鳥はしっかり焼いて、唐揚げもしっかり揚げて、中まで火が通っていることを確認しましょう。もちろん刺身は絶対にNG。カンピロバクターは生きた鶏が保菌いている菌ですから「新鮮なので生でも大丈夫」の謳い文句を信じてはいけません。

さらに調理の段階での感染対策も万全に。まず鶏肉をはじめ肉類は、パックから取り出した後に水洗いしないこと。肉から染み出したドリップが水と一緒にシンクに飛び散ると、カンピロバクター菌も飛び散ります。ドリップはキッチンペーパーなどで拭き取って、他の食品に触れないよう管理しましょう。

まな板や包丁、菜箸やボウルなどの調理用具も、ほかの食品と一緒にしないことが大切です。使ったら、しっかり洗浄、殺菌を行います。そして、しっかり乾かしてから使うこと。湿気は菌が増殖する温床です。

もちろん手洗いも厳重に。鶏肉を扱った後は、必ず石鹸で洗って十分に水で洗い流してから、次の食品にとりかかること。夏休みでお手伝いしてくれる子ども達にも、しっかり伝えておきましょう。

ついうっかり生の鶏肉を触った手で、サラダなど生食する野菜に触ったりしないよう、よくよく言い聞かせましょう。

そして夏ならではの対策をもう一つ。キャンプなどアウトドアでの調理は、開放感もあって注意を怠りがち。普段は料理しない人がはりきって調理に参加することもあり、食中毒が起こりがちです。

バーベキューなどの食材を持ち込むときは、生肉やドリップが他の食材に触れないよう、厳重にパッキングすること。特に直接触れる飲み物とは別のボックスに収納するとよいでしょう。

生肉に触れるバーベキュートングも別にしておきましょう。生肉に触れたトングで、焼き上がった肉や他の食材を取り分けるのは危険です。

各々の箸やフォークで、焼いている途中の肉に触れるのも厳禁。せっかくのバーベキューを楽しい思い出にするためにも、普段から家族でカンピロバクターに対する正しいおそれと対策を。

2023.07.21 20:14
2023.07.21 20:15
趣味・娯楽フード・ドリンク
バーベキュー食中毒

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