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近年、「貯蓄から投資へ」「100円から手軽に投資」「スマホで簡単に投資」など、投資を勧める言葉を多く耳にするようになりました。実際、コロナ禍以降、生活防衛策のひとつとして投資を始める若い方が増えているといいます。
しかし投資初心者にとって、
など、疑問や不安がありますよね。そこで今回は、初心者におすすめの資産運用、投資の方法、メリット・デメリットなどを解説します。
資産運用とは、預貯金でお金を貯めることや、投資によってお金を増やすことです。
投資の方法にはいくつかの種類があり、それぞれの金融商品によって「リターン(運用によって得られる収益または損失)」と「リスク(不確実の度合い・リターンの振れ幅)」が異なります。
高い収益を得ようとするほどリスクが大きくなり、損失の可能性も増します。銀行などにお金を預ける預貯金は、安全性は高いですが収益性は低く、大きく増やすことはできません。
投資の代表的な金融商品について、リスクとリターンの低いものから順に並べると「債券→投資信託→株式」となります。商品によっても異なりますが、このイメージを覚えておくと自分に合った商品を選びやすくなります。
投資の商品を選ぶときに考えるべきことは、
です。
老後資金、節税対策、緊急時の備えなどまず目的を設定し、無理なく投資できる金額(当面使わないお金)を決め、どのくらいのリスクなら許容できるかで商品を選ぶといいでしょう。初心者が目的もなく短期運用で利益を狙うことや、いきなり大きな額を投資すると、失敗する可能性が高くなります。
初心者が投資で失敗しないために大切なことは「長期投資・分散投資・積立投資」です。
金融商品は短期的に見ると大きく上昇することもあれば下落することもあります。長期で投資することでリターンの振れ幅が小さくなり、安定した収益につながりやすくなります。
分散投資は、投資先をひとつに絞らず複数に分けること。株式、債券、不動産、国内と海外、先進国と新興国など、特徴や地域が異なる金融商品を組み合わせることで、リスクの軽減につながります。
積立投資は、毎月1万円など一定額をコツコツ継続的に投資すること。投資のタイミングに悩む必要がなく、値動きする金融商品の平均購入単価を低く抑える効果が期待できます。
リスクとリターンのポイントから考えて初心者におすすめの投資が「投資信託」と「つみたてNISA」です。
投資信託は、株式や債券などと並ぶ金融商品です。投資家から集まったお金を運用のプロ(ファンドマネージャー)が預かり、投資先の選定・運用をするので、知識があまりない初心者でも始めやすいといえます。
投資信託は、株式・債券・不動産など複数の金融商品で構成されているので、すでに分散効果が働いていること。プロが運用してくれるので、個人では買いにくい商品への投資ができること。そして100円から投資できる商品もあり、家計に負担をかけることなく始められるがメリットです。長期運用することで、収益の安定にもつながります。ただし商品によってリスクに幅があるので、検討が必要です。
デメリットとしては、プロに運用を任せる分、手数料がかかることや、元本を下回る可能性があります。そして、投資信託で利益を得た場合、利益に対して20.315%の税金が課せられます。
つみたてNISAは、金融庁が定める要件を満たした投資信託などに積立投資ができる非課税制度のことです。年間40万円まで最長20年間、投資の利益にかかる税金が非課税となるのが最大の特徴です。「一般NISA」に比べて非課税期間が長いので、長期間じっくりコツコツ、コストを抑えて運用したい方、投資初心者にもおすすめの制度です。
今回はつみたてNISAのみのご紹介ですが、「NISA」は制度改正されて2024年から「一般NISA」 が「新NISA」となり、内容が大きく変わります。つみたてNISAは、口座開設可能期間(投資可能期間)が5年延長されて2042年までになることが変更点です。2023年の間に現行のつみたてNISAを始めれば、年間40万円を上限に2042年まで非課税で運用できます。
改正前 2023年まで |
改正後 2024年以降 |
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非課税投資額 | 年間40万円が上限 | 年間40万円が上限 |
非課税期間 | 最長20年間 | 最長20年間 |
口座開設可能期間 | 2037年まで | 2042年まで |
年齢要件 | 18歳以上 | 18歳以上 |
投資の利益にかかる税金が非課税となる制度にはiDeCoもありますが、NISAがいつでも引き出し可能なのに対し、iDeCoは原則60歳まで引き出せません。iDeCoはさらなる税制優遇のメリットがありますが、特に若い方にとってはNISAのほうが始めやすいといえるでしょう。
今回ご紹介した内容を参考に、長期・積立・分散をポイントとして、目標・金額・期間を決めて投資を始めてみてはいかがでしょうか。失敗しないために、まずは低リスクで、短期の動きに一喜一憂せず、長期的に考えていきましょう。
2023.02.13 20:40 | |
2023.02.13 20:42 | |
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