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パスタの本場イタリアには、各地域に特有の多様な形状をしたパスタが何百種も存在しています。歴史が長いためその起源にもさまざまな説があり「記録に残る最古のパスタ」といわれているのが今回ご紹介するテスタローリです。
イタリア南部のリグーリア州や北部のトスカーナ州の一部で郷土料理として現存していますが、イタリア人でも「知らない」という人が多いそう。そんなレアな最古のパスタ、じつは自宅で簡単につくることができるのです!
テスタローリの最大の特徴は、生地を手打ちしないこと。こねたり寝かせたりする必要がなく、小麦粉・水・少量の塩を合わせた生地をフライパンで焼けばOKです。
それを何枚かつくったら菱形に切り、熱湯でさっと茹でます。焼いただけでも香ばしくておいしいのですが、茹でることでパスタのような食感になり、ソースも絡みやすくなります。茹でるといっても温める程度でいいので、本当に簡単&短時間でできちゃいますよ!
では、行程をもう少し詳しく見てみましょう。
ボウルに小麦粉と水、塩少々を入れて泡立て器でしっかりと混ぜ、クレープのようなゆるめの生地をつくります。フライパンで少し焼き色がつくくらいまで焼きます。
この焼けた感じも香ばしくておいしいです!
まな板の上で菱形にカットします。この形状がテスタローリの特徴です。
あとは食べる直前に熱湯で数分間(温める程度に)茹でればよいだけ。びっくりするほど簡単に「生パスタ」がつくれてしまいます。
最初にしっかり混ぜることで空気を含み、細かい気泡ができています。この気泡にソースがからまるのです。
ソースは、バジルをたっぷり使ったジェノヴェーゼが定番。バジルがたくさん入手できたら、オリーブオイル、松の実、パルミジャーノ・レッジャーノ、ニンニク、塩適量と一緒にペースト状にすれば完成です。フレッシュなバジルが入手しづらい季節には、市販のバジルペーストを活用してもOKです。
ソースの用意ができたら、テスタローリを熱湯で1〜2分茹でます。
しっかり水気を切ってから、ソースと和えます。「ソースをかける」のではなく「しっかり和える」のがポイントです。
お皿に盛り付けたら、完成です!
とても素朴でシンプルこの上ないパスタですが、実際食べてみると、思った以上においしいんです。簡素なつくり方からは想像もつかないような、うまみがあり、ひとくち、またひとくちと、しみじみ食べ進んでしまいます。
とても簡単でおいしいうえに「世界最古のパスタ」だなんて、なんだか盛り上がりますよね。お子さんと一緒につくったり、お客さまに出したりしながら、パスタの長〜い歴史と、伝統をいつまでも守り続けることの素敵さに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
2022.08.25 18:32 | |
2022.08.25 18:33 | |
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