かわいい、きれい、懐かしいユニークなプラモデル

かわいい、きれい、懐かしいユニークなプラモデル

プラモデルというと、圧倒的な人気を誇る「ガンプラ」や、飛行機、車、船など男性の趣味というイメージが強いですが、女性に人気の手軽でかわいらしいものもたくさんあります。

コロナ禍でおうち時間が増えたことで、子どものころの趣味を復活させた人や、初めてチャレンジする人、親子で楽しむ人など、幅広い層で人気が高まっています。

そこで今回は、「かわいい」「部屋に飾りたい」などプラモデルに興味がなかった人や女性もハマる、ユニークなプラモデルをご紹介します。

青島文化教材社の「1/24 移動販売」シリーズ

はじめにご紹介するのは、青島文化教材社の「1/24 移動販売」シリーズです。

昭和57年ごろ「キャリアカーシリーズ」として登場し、小中学生向けとして展開していましたが、平成に入ったころ絶版商品に。そこから約30年の時を経て、レトロなモノや文化が"エモい"と言われるようになり、「1/24 移動販売」シリーズとして新たに発売されました。

移動販売シリーズ「スターケバブ」

移動販売シリーズ「スターケバブ」

こちらは秋葉原に実在する移動販売車を参考にしてつくられた「スターケバブ」。車体を白と黄色に塗り、デカール(水で剥離させて貼るシール)を貼り付けて仕上げていきます。メニューボードや、串に刺さったケバブの模型が入っているなどリアリティ重視で、見た目のかわいらしさにも惹かれます。

移動販売シリーズ「お祭りわっしょい」

移動販売シリーズ「お祭りわっしょい」

こちらも移動販売シリーズの「お祭りわっしょい」。色味はリニューアルしていますが、形状や造形はあえて昭和のまま変更していないそうです。

ベース車の軽トラックが、青森ねぶた祭仕様のねぶた屋台に。櫓の上で太鼓を叩く屈強な男性のフィギュアがついていますが、このフィギュアをどう仕上げるかがポイント。強面にするか、かわいらしく描くか......いろいろな塗り方、つくり方で楽しめます。

移動販売シリーズ「魚屋さん」

移動販売シリーズ「魚屋さん」

移動販売シリーズでもうひとつ、「魚屋さん」をご紹介。昭和の時代に「たい焼き屋さん」として販売されていたものをリニューアルし、鮮魚を満載した魚屋「魚政」に。屋根の上に鎮座する魚のオブジェをどう"料理"するか(=塗装でどう表現するか)がポイントです。

「1/24 移動販売」シリーズはシンプルな構造なので、組立図をよく読んで仮組をじっくりやればきれいに仕上がるとのこと。塗装が難しいという方は、油性マジックやポスターカラーなどでも塗ることができます。

フィギュア用アクセサリーシリーズ「レトロ自販機(ハンバーガー)」

フィギュア用アクセサリーシリーズ「レトロ自販機(ハンバーガー)」

続いては、ハセガワの「1/12フィギュア用アクセサリー」シリーズから、「レトロ自販機(ハンバーガー)」です。

このシリーズは、接着剤を使わずに組み立てられる入門向けなので、プラモデル初心者にもおすすめ。その名の通りレトロ感にあふれ、昭和の時代を知っている人には懐かしく、知らない世代には"エモい"と感じるアイテムです。

60秒待つとほかほかのハンバーガーが出てくる自販機を再現。商品取り出し口のカバーは可動式で、付属の箱入りハンバーガーを取り出し口に収納できます。パネル・商品ボタン表示など細部までリアルに再現されていて、細かい作業が少し大変かもしれません。

フィギュア用アクセサリーシリーズ「理科室の机と椅子」

フィギュア用アクセサリーシリーズ「理科室の机と椅子」

「1/12フィギュア用アクセサリー」では、学校・部室・オフィスの机と椅子、公園のベンチとゴミ箱なども発売されています。こちらは「理科室の机と椅子」で、水道蛇口、流し台、ガス栓など、実験用作業机が細かく再現されています。

フィギュア用アクセサリーシリーズ「理科室の机と椅子」

掃除をするときは、このように椅子を机の上に上げていましたよね。学校の机と椅子、跳び箱などをそろえて学校のシーンを再現することや、フィギュアと組み合わせるなど、楽しみ方はいろいろです。

掲載している写真は、レトロ自販機、理科室の机と椅子ともに塗装をしたものですが、塗装をしなくても雰囲気のいい仕上がりになります。

レオナルド・ダ・ヴィンチシリーズ「メカニカルドラム(自動演奏太鼓)」

続いては、童友社の「レオナルド・ダ・ヴィンチ」シリーズから「メカニカルドラム(自動演奏太鼓)」です。

レオナルド・ダ・ヴィンチシリーズ「メカニカルドラム(自動演奏太鼓)」

絵画、彫刻、建築、土木、人体の科学技術に通じ、幅広い分野に足跡を残しているレオナルド・ダ・ヴィンチ。多くの発明品のなかから、その設計図を立体化したプラモデルは、お子さんの自由研究などにもおすすめ。スナップフィット(接着剤を使わず組み立てられる)・塗装済みなので、難易度は低めです。

大きな太鼓を乗せた荷車の持ち手を引いて車輪を回転させると、連結している歯車も回り、左右のプログラム式回転ドラムの杭で10本のドラムスティックを弾いて太鼓を叩き演奏します。さらに杭の位置でリズムを変えて演奏もでき、実際に音が鳴る楽しみもあります。

江戸神輿

続いては童友社の「1/8 江戸神輿」。日本の金型・成型技術を総結集した豪華なプラモデルです。

江戸神輿

本物の飾り紐や鈴を使用し、金メッキ部分が多いので仕上がりが美しく、インテリアとして存在感を放ちます。年配の方にも人気が高く、制作して贈答用に利用する人も多いそうです。

神輿の細部まで精巧に再現されており、難易度は高め(ニッパーや接着剤が必要)。塗装しなくても大丈夫ですが、お好みで塗装するなどつくり甲斐があるのも魅力です。黒塗紫房と茶塗朱房の2種類、大きさは1/8と1/5があります。

ザ・盆栽 プラスチックモデルキット

ザ・盆栽 プラスチックモデルキット

最後にご紹介するのは、プラッツの「1/12 ザ・盆栽 プラスチックモデルキット」です。日本の伝統文化のひとつである盆栽は"BONSAI"として世界で知られており、海外からの旅行者が実際の盆栽を持ち帰れないと、プラモデルの人気が高まったそうです。

この盆栽シリーズは、少しの接着剤や塗料で比較的簡単につくれるので、初心者にもおすすめ。女性人気も高く、実際の盆栽に必要なお手入れがなく、かわいらしいインテリアになる点が好評だそうです。

現在発売されているのは、「模様木(もようぎ)」「双幹(そうかん)」「懸崖(けんがい)」など盆栽の代表的な樹形4種類。葉の部分は、「スポット植葉技術」によってスケール感のある針葉が植え込まれており、精密かつ本物のような質感・雰囲気をリアルに再現しています。

ニッパーや接着剤が必要ですが、パーツは多くないので短時間で組み立て可能。海外の購入者も多いことから、イラストを多用して言葉がわからなくても組み立てられるようになっています。

枝の向きを整え、針葉は本物の盆栽のようにハサミで剪定して自分好みに仕上げることができます。土の部分に苔を描くなど、盆栽をリアルに再現することで楽しみが広がります。

かわいらしさ、懐かしさ、美しさ、リアリティなど、小さいなかにも魅力が詰まったプラモデル。一つひとつ部品を組み立てて、自分好みに色を塗って......オリジナルの作品をつくってみてはいかがでしょうか。

2022.04.22 17:48
2022.04.22 17:49
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