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今年も各地の蔵元で新しい杉玉が飾られるころとなりました。この杉玉こそ「今年も新酒ができました!」の合図。緑鮮やかな杉玉は蔵元にとっても日本酒好きにとっても心躍る季節です。
新酒と同じタイミングで出まわりはじめるのが酒粕です。
酒粕は日本酒をつくる過程で生まれる副産物。秋に収穫した酒米でもろみを仕込み、そのもろみを搾った液体が日本酒に、搾った残りの固形物が酒粕になるわけです。
この酒粕が、じつは近年注目の的。乳酸菌などの酵母、アミノ酸やビタミン、酵母などが豊富に含まれており、日本古来のスーパーフードとも。うまみも香りもじつに豊かで、食材としてのポテンシャルも無限大。
新酒が出まわる2月~3月になると、日本各地の蔵元から搾りたての酒粕も発売。お酒に個性があるのと同じように、酒粕の味わいもバラエティに富んでいます。板状なのかペースト状なのか、米の粒感が残っているかなめらかなのか、形状や質感もそれぞれに異なりますから、種類豊富な今の時期にあれこれ試してみるのがおすすめ。きっとお気に入りが見つかります。
酒粕と聞いて、まず思い浮かぶのは粕汁。根菜たっぷりで熱々の粕汁は失敗知らずの大定番ですが、粕汁の活躍場所をそれだけに止めるのはもったいない。粕汁ほど手間をかけずとも、おいしいアテに大変身。
包丁を使うこともレンジを使うこともなく、1ステップか2ステップで完成しますから、ふだん料理しない人でも大丈夫。特別な食材や調味料も必要なし。いつもキッチンにある材料で出来上がります。
まずは、簡単に炙るだけ。これだけで香ばしくうまみの豊な酒のアテに。板状の酒粕を適当な大きさにちぎって、アルミホイルを敷いたオーブントースターで焼くだけ。表面にこんがり焼き色がついたら出来上がり。香ばしい香りで、中はほっこり。
焼き上がりに塩や、蜂蜜を塗ると、さらに風味豊か。粉チーズやピザ用チーズ、味噌をトッピングして焼いてもおいしいものです。
茹でたまごやアボガド、水気を切った豆腐を、味噌を少々加えた酒粕に漬け込むとボリューミーなアテに。うまみ豊かな燗酒とも相性よし。冷蔵庫で1~3日寝かせれば完成です。
板状の酒粕を使うときは、お湯や日本酒、みりんなどを加えて電子レンジで1分弱温めましょう。酒粕が柔らかくなり、使い勝手がよくなります。
酒粕とチーズの相性も抜群です。クリームチーズと混ぜ合わせるだけでディップが出来上がり。マーマレードを合わせると、ほろ苦さと清々しい香りの一品に。アーモンドスライスや砕いたナッツ、レーズンを混ぜると、冷酒や微発砲の濁り酒にもおすすめ。
日本酒ともペアリングは言うまでもありません。同じ蔵元のお酒と酒粕の相性を確かたりも楽しいもの。簡単手間なしの酒粕つまみで新酒のシーズンを楽しんでみませんか。
2022.03.24 17:26 | |
2022.03.24 17:28 | |
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