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大人も子どもも手軽に挑戦でき、楽しくつくれる「消しゴムはんこ」。テレビ番組を見て、消しゴムはんこを始める方も多いといいます。簡単なはんこでも、色使いやレイアウトの工夫によって素敵なオリジナル作品ができるのも魅力です。
そこで今回は、消しゴムはんこの基本のつくり方と、それを使った年賀状づくりについてご紹介します。神奈川県・武蔵小杉にある消しゴムはんこ用品専門店「エピリリ」の店長で作品制作も行う牧野美和さんに、教えていただきました。
必要な道具は、
です。
カッターや紙、鉛筆は家にあるものでOK。エピリリでは、それ以外の道具とつくり方や図案集が載っている冊子がついた「入門セット」があり、すぐに始められるので便利です。
最初にやることは、消しゴムはんこの図案選びです。自分で描きたい方は、太いペンで書くのがおすすめ。細い線、細かい絵や文字は、彫るときに難しくなります。絵を描くのが苦手、かわいく描けないという方は、図案集やネットなどで好きな図案を探します。図案は著作権フリーのものから選び、無料か有料か、使用の際の注意事項などを確認して使うようにしましょう。
「図案の上にトレーシングペーパーを重ねて、シャープペンシルで写します。これをもとに彫っていくので、丁寧に正確になぞっていきましょう。ボールペンやサインペンでは消しゴムに転写できないので、シャープペンシルや鉛筆を使ってください」
次に、トレーシングペーパーに描いた図案を消しゴムに転写します。
「消しゴムの表面についている粉があるときれいに転写できないので、粉をウエットティッシュで拭き取ります。そして、トレーシングペーパーに書いたほうの面を消しゴムに当て、指や爪などで写し残しがないようこすります。図案は消しゴムの端から2~3㎜程度の場所に配置し、消しゴムに転写したら、図案の周囲を2~3㎜残してカッターで余分なところを切り落とします」
そしてここから、図案を彫っていきます。日用品のカッターや木版画などで使う彫刻刀でも彫ることはできますが、消しゴムはんこ専用の彫刻刀やアートナイフのほうが使いやすく、きれいに仕上がります。
「アートナイフを使って、図案の周りから線に沿って彫っていきます。このときナイフは斜め45度を保ち、刃のほうは動かさず、消しゴムをくるくる回すなど動かしながら彫ります。慣れるまではナイフを動かしてしまい、ずれることもありますが、消しゴムの動かし方に慣れるとうまく彫れるようになります。お子さまの場合は特に、勢い余って手を切ってしまう恐れもあるので、ナイフを持たないほうの手に軍手をすると安心です」
彫り上がったら、周りの余分なところを切り落とし、練り消しで消しゴムのカスをきれいに取り除きます。
「カスが残っていると、インクパッドがカスで汚れてきれいに押すことができなくなるので注意しましょう」
消しゴムはんこが完成したら、紙に捺していきます。インクは紙に適したものであれば基本的にどれでも大丈夫です。
「小さなインクパッドであれば、印面を見ながらインクパッドをポンポンと叩くようにつけていくといいでしょう。同じ種類(シリーズ)のインクなら、版の上で混ぜて使っても大丈夫。薄い色と濃い色を塗り分けて、グラデーションのようにすることもできます」
年賀状づくりの消しゴムはんことして、2022年の干支の寅、梅、松、「A HAPPY NEW YEAR」の4種類を準備し、かわいい年賀状が完成しました。
「捺すときの工夫としては、全体のバランスを考えながら向きを変えて動きをつけると、楽しい雰囲気に仕上がると思います。あとは、梅だから赤やピンクというだけでなく、自分の好きな色を使うのもいいですね。固定概念に縛られず、自由に捺すのがいいと思います」
難しいものは大人、やさしいものは子どもと担当を分けて彫り、家族で一緒に年賀状をつくるのもいいかもしれません。
「線を残して彫るのは少し難しいので、最初は面の多い図案、小さめのものから練習して慣れていくといいでしょう。また、消しゴムはんこ専用彫刻刀は、木版画などの彫刻刀と持った感じが似ているので彫りやすいという方もいらっしゃいます。まずは入門セットなど手軽な一式でやってみるといいと思います。消しゴムはんこは気軽で入口は入りやすいですが、やってみると奥が深いのも魅力です」
お店には約300種類のインクをはじめ、消しゴムはんこ用品がそろっています。また、消しゴムはんこの完成品や、自分やペットの写真から似顔絵はんこをつくってもらうオーダーなども可能です。
まずは年賀状づくりを目標に、消しゴムはんこにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
2021.11.12 21:08 | |
2021.11.12 21:09 | |
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