意外と知らないリフォームの減税・補助・助成制度

意外と知らないリフォームの減税・補助・助成制度

「水まわりの設備に不具合が出てきた」「安全のために手すりをつけたい」「家族構成の変化に合わせてより快適にしたい」「消費税が上がる前に...」など、リフォームを考えるタイミングはいろいろあります。その際に知っておきたいのは、税金が戻ってくる制度(控除)や、助成金などのこと。自分が依頼する工事が対象になるかを事前に調べることで、おトクにリフォームできるのです。

今回は、リフォームに関する国や自治体のさまざまな制度について、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに話をお聞きしました。

住宅を購入する際の国の制度のなかで、リフォームにおいても利用できるものがあります。おもな制度のひとつは「住宅ローン減税」。工事費用が100万円を超えるもの、ローンの返済期間が10年以上など一定の要件を満たした場合、年末のローン残高の1%が所得税から控除されます。

2つめは「贈与税の非課税措置」。消費税が8%から10%に上がった場合、リフォームのために非課税で贈与が受けられる金額がより多くなります。

3つめは「財形住宅融資」。財形貯蓄残高が50万円以上ある場合、その残高の10倍の額、4,000万円以下まで借り入れできる制度です。

「家を買うときに知っていた・利用した制度がリフォームでも使えることを知らない人は、意外と多いかもしれません。住宅ローン減税は10年以上のローンが対象なので、小規模の工事では対象になりにくいですが、贈与税の非課税や財形住宅融資に関しては金額が少なくても利用できるので、覚えておくといいでしょう」

リフォームで受けられる控除には、住宅ローン減税のほかに「リフォーム減税の制度(投資型減税・ローン型減税)」があります。対象となるのは、耐震、バリアフリー、省エネ、多世代同居などのリフォームです。

ローンの場合、工事費用が50万円を超えるもの、ローンの返済期間が5年以上など一定の要件を満たした場合、年間控除額(最大12万5,000円まで)が最長5年間(最大62万5,000円)控除されます。

ローンを組まずに同対象のリフォームを行った場合(投資型減税)では、控除対象限度額または標準的な改修工事費のうち、いずれか少ない額の10%が控除されます。

「ローンの場合、住宅ローン減税かリフォームローン減税のいずれかを選ぶ必要がありますが、工事費用とローン年数によって選ぶといいでしょう。しかしリフォーム減税は、マンションの場合、耐震、多世代同居、省エネは使いにくい(対象になりにくい)という点があります。そういう意味では、『介護保険の活用』や『自治体の補助金・助成金』のほうが使える可能性があるかもしれません」

介護保険を活用したリフォームは、各市区町村から介護認定を受けている本人が住む家で手すりの取り付けなど対象の工事を行った場合、20万円までの工事費用に対して補助が受けられます。

介護保険の自己負担額は所得に応じて1割・2割・3割と異なりますが、1割負担の方は18万円、2割負担の方は16万円、3割負担の方は14万円が支給され、それぞれ20万円の費用に対する自己負担額が1~3割になります。工事前に申請~承認などさまざまな手続きをしなければならないので、注意が必要です。

各自治体では、介護認定を受けていなくても、リフォーム工事で補助金・助成金が受けられる制度があります。自治体によって内容は異なりますが、高齢者・障害者を対象としたバリアフリー工事や、省エネ性の高い窓・給湯器・トイレ・浴槽・LED照明器具・断熱パネルなどは対象となるケースが多く見られます。

都道府県、市町村の各ホームページの「住まい・補助金」や、「○○市 リフォーム 補助金・助成金」などで検索して調べましょう。

上記は、東京都文京区の事例。このなかで「分譲マンション耐震改修工事助成」は、建物全体の耐震工事に対して上限2,000万円までの助成金が出るというものです。マンション各戸のオーナーが話し合って決めることなので大がかりなものですが、こうした制度があることも知っておくといいでしょう。

最後に。2019年10月、消費税が8%から10%に上がることが予定されています。これに関するアドバイスをいただきました。

「消費税額は基本、引き渡し時点の税率が反映されます。ですが、税率が上がる半年前(10/1改訂の場合は3/31)までに契約したリフォーム工事に関しては、改定前の8%が適用されます。長期間を要するリフォームの場合は、これも頭に入れておくといいでしょう。また、消費税引き上げ前の駆け込みで工事を行う方もいると思いますが、需要を見越して工事費が上がる場合もあります。税率だけにこだわるのではなく、本当に必要なのかを考えることが大切です」

リフォームの工事内容と金額、そしてご紹介した制度を含めて、賢いリフォーム計画を立てましょう。

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風呂内亜矢(ふろうち あや)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

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