保存性・栄養価に優れ料理の幅も広げるドライフルーツ

保存性・栄養価に優れ料理の幅も広げるドライフルーツ

2019.07.09 21:57
2021.07.04 12:38
雑記・雑学
保存食非常食

ドライフルーツ(dried-fruit)

フルーツを天日で干したり砂糖漬けにして脱水させたりする干し果物。ドライにすることで水分が抜けて保存性が高まるだけでなく、成分が凝縮して甘味も増す。また、生鮮で食べるよりも効率的に栄養を摂取できるというメリットも。

日本独自の干し果物といえば、梅干しや干し柿。干しぶどう(レーズン)も、日本人にとっては昔からなじみ深い存在です。でも、種類の豊富さや使い方のバリエーションはまだまだこれから。「ドライフルーツ先進国」である欧米諸国に学ぶべき部分は多々あります。最近は日本でもさまざまな種類が流通していますので、日々の食卓にぜひ取り入れてみましょう。

マンゴーもアプリコットもいちじくも。ドライにして、もっとおいしく!

果物を太陽と空気にさらして乾燥させるというのは、最も古くから行われている食料保存法のひとつです。古代ギリシャ、エジプト、古代中国など太古から保存食として重用され、気温が高くて湿度の低い国を中心に、現在でも多くのドライフルーツがつくられています。基本的な製法は、天日に干すか砂糖漬けにするかですが、現代では使用するフルーツの特徴に合わせて、油で揚げる方法やフリーズドライなど、風味や色を損なわないようにする技術が駆使されています。

ドライフルーツの大きな特徴は、保存性が高いこと。旬の短いフルーツでも乾燥させれば長く楽しめるし、マンゴーやパパイヤなど南国の果物も、ドライにすることで世界中の人が味わえるのです。フレッシュなフルーツのおいしさとはひと味もふた味も違いますが、その果実が持つ甘味や風味がぎゅっと凝縮されているので、ドライフルーツならではの楽しみ方がでます。

凝縮されているのは味だけではありません。栄養面から見ても、食物繊維、ミネラル、抗酸化物質などがぎゅっと凝縮(ただし、ビタミンCは乾燥の過程で消失されます)。バナナに含まれるカリウムも、干してバナナチップになっても豊富に残っていますし、ドライフィグ(干しいちじく)やプルーンの食物繊維で便秘解消を期待する人も多いのではないでしょうか。一般的な菓子類に比べて加工度が低く、カロリーも少なくて済むので、「ヘルシーなおやつ」として食べる女性も多いようです。とはいえ、栄養素と同じくエネルギーも凝縮されていますので、ちょこちょこと少量を食べるようにしましょう。

お菓子だけではない、ドライフルーツのおいしい活用法

そのまま食べてもおいしいドライフルーツですが、せっかくですからぜひ料理にも使ってみたいところ。製菓材料として用いるのはもちろん、肉や魚と組み合わせるのもおすすめです。果物が持つ酵素の働きで魚肉のタンパク質がやわらかくなるし、「肉・魚の旨味+果実の甘味」という取り合わせは味わいにも想像以上の深みを与えてくれます。

とくに、肉料理との組み合わせはおすすめ。肉とフルーツなんて、日本人にとっては斬新な組み合わせに思えるかもしれませんが、たとえば肉じゃがをつくるとき砂糖で甘みを加えますよね。その代わりに果物で甘味を添えると思えば、容易に理解できるはず。砂糖よりも上品な甘さになるし、香りもよくなります。さらに肉のやわらかさもプラスできるのですから、やってみない手はありません。

素材から出る水分だけで調理できる「無水鍋」の人気が定着したのと同時に、無水で調理するタジン(羊や鶏などの肉類と野菜を香辛料などといっしょに煮込んだモロッコの鍋料理)という料理の存在も知られるようになりました。タジンには、クミンやコリアンダーなどのスパイスが欠かせませんが、もうひとつ、ドライのアプリコットやフィグ(いちじく)などを加えて甘味と深みを増すのも特徴です。材料は、鶏肉、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、大根といった「よくある煮物」と同じようなラインナップでも、そこにスパイスとドライフルーツを加えることで、いつもと違うおもてなし料理ができあがるのです。

よくある牛肉の赤ワイン煮込みにも、ドライフルーツを加えるとおいしさがさらにアップ。材料は牛肉のかたまり肉(塩こしょうで下味を付けておきます)、玉ねぎ、トマト缶、にんじん、セロリなどお好みですが、これらを赤ワインと固形のコンソメスープ、ローリエで煮込んでいく際に、ドライフィグやプルーンを5~6個(量はお好みで)加えるのです。もちろん、レーズンやドライアプリコットでもOK。仕上げにバルサミコ酢も加えてソースがとろとろになるまで煮詰めると、お肉はやわらかくソースは甘味と酸味のバランスばっちり!の逸品に仕上がります。

チーズの盛り合わせにもドライフルーツ

ドライフルーツは色がきれいで見た目がかわいいのも特徴です。刻んでヨーグルトに混ぜたり、シリアルに添えたりするだけで、朝の食卓は一気に華やぎます(もちろん、栄養面でもいいことずくめ!)。

そして、ワインのお供としていろいろなチーズをお皿に盛り合わせるときにも、ぜひ活用してみてください。ただチーズをカットして並べるよりも、枝付きレーズン、ドライブルーベリーなどを一緒にデコレーションしたほうが断然美しいし、チーズとドライフルーツは味の相性もいいので、そういう意味でもおすすめです。ちょっとしたワインバーで味わうようなチーズの盛り合わせプレートを、ご自宅でも楽しんでみましょう!

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