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お饅頭が目に入りました。そういえばお饅頭ってお土産にはよく買うけど、自分用にはあまり買わないかも・・・とふと思い、たまにはよいかなと思ってさっそく注文してみました。
お店は赤坂にある青野。以前「赤坂もち」や「鯛姿おやき」「黒糖大福」「涼風銘菓撰」など、名物の和菓子を注文したことがありますが、今回は「三味饅頭」というもの。上用饅頭、利久饅頭、吹雪饅頭がぞれぞれ2個ずつ計6個入り。
箱は笹を編んでつくられた箱です。笹の網目が印刷された紙の箱ではなく、全面本物の笹の箱です。ですので、ものすごくデリケートですが、こういう箱を使うのは老舗の風格が感じられて、贈り物としてはすごく素敵ですね。食べ終わった後も箱として使えるのもよい。
箱を開けると一口サイズのかわいいお饅頭が6個入っていました。先ほども書いた上用饅頭、利久饅頭、吹雪饅頭。これ違いわかりますか?
お店で勝手に付けた名前ではなく、お饅頭の種類を表すごく一般的な名称のようです。しおりによると、表面の皮の生地は同じだそうです。つくね芋と上用粉で仕上げた皮に三種類の餡を包んで蒸したお饅頭。
まず上用饅頭。中央に福の焼印がしてあります。上用饅頭はお祝いごとによく用いられる和菓子で、上用と書いてありますが、本来は「薯蕷饅頭」と書き、この薯蕷は山芋のことだったそう。
それがなぜ上用になったかというと貴族など位の高い者しか食べることができなかったため、上に用いる饅頭ということで上用饅頭と名付けられたそう。
上用饅頭の中の餡はこしあん。上用饅頭といえばこし餡というのも、一般的のようですね。調べてみると他のお店でもそうでした。こし餡はつぶ餡に比べて一手間かかってそうなので、それもあって高級なお饅頭だったのかもしれません。
続いて利久饅頭。利久と名前が付いている時点でピンと来ますよね。千利休が好んで食べたお饅頭だそうです。このお饅頭の特徴は黒糖餡です。でも調べてみると、一般的には黒糖は皮に織り込まれるそうですが、青野では餡に混ぜています。
たしかにそのほうが甘さも黒糖の甘さがしっかり出ている気がしますね。普段よく食べるお饅頭にはない黒糖の甘さで、これはすごくおいしいです。
最後は吹雪饅頭。こちらの餡はつぶ餡です。でもよく見かける吹雪饅頭はつぶが表面にいっぱい出ているものが多く見栄えとしてはあまり美しいものではないのですが、青野の吹雪饅頭はしっかり皮で包んであるので、見た目がとても綺麗。真っ白な雪の玉のよう。
でも中を割ってみると、なかにはつぶ餡がぎっしりで皮は薄いです。つぶ餡って嫌いな人も多いですが、僕は一度に二度美味しいと思っています。こし餡はあんこの味が凝縮された味ですが、つぶ餡はその粒の部分が口に残って噛むと小豆本来の味が残っている気がしませんか?食感もありますし、楽しみも二倍です。
今回、お饅頭にはそれぞれきちんとした名前があることを知り、よい勉強になりました。それになかなか自分で買わないお饅頭も久々に食べてみると、やっぱり懐かしくてホッとする味であらためてお饅頭の素朴さを再認識しました。
このセットのよいところは、3種類のお饅頭を気軽に楽しめることです。お饅頭を食べながら、ちょっと一息ついてみてはいかがでしょう?
先の話になりますが、敬老の日(9月の第3月曜日)のちょっとした贈り物にもよいと思います。
2019.06.30 20:56 | |
2022.10.04 13:47 | |
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