今日はエアコンを付けない日…涼しく暮らすためのアイデア


あら、良太、おはよう。夏休みなのにずいぶん早起きね。


ノド乾いちゃった。お水ちょうだい。あとさ、エアコン入れてよ。


今日は何の日か、もう忘れたの?パパはちゃんと覚えてたわよ。


ほら良太、「明日は腹をくくって頑張ろうな」ってきのうも話したじゃないか。


あ・・・そっか、今日は「エアコンを付けない日」だった。


正解!夏の電気代の大半は冷房だから、どうやってエアコン効率を高めるかじゃなくて、いっそ使わないことにしようってみんなで決めたよね。


ほほほ、良太ったら憂鬱そうな顔しちゃって。エアコンなんかなくても過ごせますよ。見てごらん、春先に植えたゴーヤが立派に伸びて、ちょうどいい日よけになってる。


直射日光が入ってくると、とたんに暑くなるもんね。ゴーヤは下葉が枯れにくいし、葉の蒸散が激しいから熱をよく奪うんだって。緑のカーテンにぴったりよね。たくさん実がなるのもうれしいわ。お隣さんが「今年は緑のカーテンを植え忘れた」って嘆いていたけど・・・。


だったらよしずを使うといいんじゃないかい? よしずなら遮光カーテンほど暗くならないし。


よしずは安いし、見るからに涼しげでいいよね。エアコンを使うにしても、緑のカーテンやよしずで遮光すると効きがいいもん。


ねぇねぇ、扇風機は付けていいんでしょ?


扇風機は電気代が安いから、どうぞどうぞ。うちわもあるわよ~。


昔は水うちわなんていうのもあったわねぇ。雁皮紙(がんぴし)という薄い紙にニスを塗ったものでね、水につけてあおぐんだよ。


昔の人は風流ねぇ。昔からある風鈴の音色も、涼しげでいいよね。


朝夕の打ち水も、昔はどの家でもやっていたからその辺り一帯が涼しくなっていたと思うよ。


水うちわも打ち水も、それに扇風機も、要は気化熱ってことだよね。


きかねつ? 何それ?

電気代の安い扇風機を使いこなせ!

扇風機は「エアコンの冷風をうまく循環させる」「室内の熱風を外に出し、涼しい風を取り込む」など補助的にも使えますが、「今、この暑さをなんとかしたい!」というときも、もちろんおすすめ。扇風機の起こす風が皮膚に当たると汗の蒸発を促し、気化熱(液体の物質が気体になるときに周囲から吸収する熱)が奪われるため、涼しくなります。体感的には無風で温度を下げるより、温度は同じで風があるほうが涼しく感じるそう。

凍らせたペットボトルにタオルを巻いて頭にのせたり脇の下にはさんだりしながら扇風機で風を送ると、かなり涼しいですよ。ただ、風呂上がりに体を拭かないでいるとどんどん冷えてしまうのと同じで、風の当てすぎもNGです。とくに睡眠中は要注意。入眠時は微風があるほうが心地いいのですが、熟睡するにつれて体温は下がっていくので気をつけましょう。

  • ペットボトルに水を入れて凍らせておくと何かと使えます。ただ、冷凍することを前提に作られたものではないので、膨張する量を考えて水を少なめに入れるようにしましょう。


そろそろ夕方だねぇ。良太たちはどこへ行ったんだい?


お昼を食べてから、暑さに耐えきれなくてプールに。一番暑い時間帯には出かけて涼むのが得策よね。私もさっきスーパーと図書館に行ってきたところ。二人もそろそろ帰ってくる頃かな。


ただいまー!


あら、噂をすれば。おかえり~。何か飲む?


うん。お腹も減ったよー。おやつちょうだい!


夕飯前だからほどほどにね。そうだ、かき氷でも食べる?涼しいし、お腹にもさほど影響しないでしょ。


食べる食べるー!


かき氷かぁ、涼しげでいいねぇ。でも、その前にひとっ風呂浴びたいな。プールから歩いて帰っただけで汗だくだよ。汗流してすっきりしてから食べよう。


うん、賛成!

かき氷のシロップは買わずに済ます。

かき氷は材料費もかからないし、食べると涼しくなるし、子どもたちも大好き。でも、かき氷のシロップって意外と残ってしまいませんか?使い切れないと来夏まで冷蔵庫の場所を取ってしまうのもムダな感じ。

そこでグレープやマンゴーなどのジュースをそのままかけてシロップ代わりにしましょう。大人には、アイスティの原液やアイスコーヒーと練乳をかけるのもおすすめ。ジュースを製氷器に入れて凍らせたものをかき氷にすると、シロップ要らずだしこれまたおいしいですよ!


私が小さい頃はタライに張った水を炎天下に出しておいたものだよ。夕方には水がちょうど温んでねぇ、行水するのにいいあんばいだった。


うちも、シャワーだと水をたくさん使っちゃうから夏でも浴槽にためてるけど、それを洗面器ですくってシャワー代わりに流せば、多少ぬるくなっても大丈夫かもね。


あー、すっきりしたー。何だか、かき氷よりビールの気分だなぁ。


そう言うと思った。冷蔵庫に冷えてるよ、発泡酒だけどね。良太はかき氷ね!それにしてもけっこう長風呂だったじゃない?何を話していたの?


いやー、慣れてくると意外とエアコンなしでも何とかなるもんだなーって。


でしょ?熱帯夜で眠れない日が続くようでは困るし、エアコンも日によっては必要だろうけど、これからもできるだけエアコンなしの日を増やしたいよね。


そうだな、頑張ってみるか。今日なんて、むしろいつもより調子がいいよ。ぷはー!ビールもうまい!


ぷはー!かき氷もうまいよ!あとね、寝るときにエアコンなしで涼しく過ごすにはどうしたらいいかも話し合ったよ。


そうね、夜の工夫もいろいろ必要だもんね。

熱帯夜の乗り切り方

夜、ぬるめのシャワーや半身浴で汗を流したら、風通しのいいパジャマを着て、水分補給をしながらうちわや扇風機で涼みましょう。パジャマの生地は吸水性や肌触りのいい綿か、吸湿性に優れサラッとした肌触りが特徴の麻がおすすめです。シーツやクッションも夏らしい素材や色(白や水色など寒色系が◎)にしてみましょう。

また、嗅覚も暑さ対策につながります。たとえば部屋にミントや柑橘系のミストを一吹きすると爽やかな香りの効果で涼しげな空間に。そして、寝るときには水枕や保冷剤を活用して体を冷やす工夫をしてみてください!

ケーキ屋さんなどでもらえる保冷剤は捨てずに冷凍庫へ。タオルで包んで首に巻いたり脇の下に挟んだりすると体感温度が下がり、寝苦しさを抑えられます。直接肌に当てず、必ずガーゼやタオルに包むこと